「スポーツカーにのってレースにかちたい」。岐阜市の小学生が夢を書いて学校の校庭から飛ばした風船が、約300キロ離れた栃木県栃木市に届いた。男性が拾い「夢叶えてくれよ!おじさんとの約束だ」とX(旧ツイッター)に投稿。10万超の「いいね」が付いた。
風船は9月30日、岐阜市立長良東小の創立50周年を記念し、全校児童ら約700人が飛ばした。届けたい思いを乗せてというテーマで、紙に夢や願いを書いて付けた。当日は晴れて天気が良く、風船は東の方に飛んでいった。
10月3日朝、栃木市でナシ農園を営む黒田剛さん(23)が、田んぼの用水路で割れた風船を見つけた。同日夜、Xに写真とともにメッセージを投稿すると、「すてきな話」「胸が熱くなった」などと瞬く間に拡散した。
自身もレースが好きだったといい、昨年まで自動車整備の仕事をしていた黒田さん。取材に「運命を感じた」と話した。夢を書いたのは、同小1年加藤亮介君(6)。黒田さんはナシを送り両親と電話で話した。加藤君も栃木まで飛んだことに驚いていたという。