いばらきデザインセレクション 最多142件 多彩な表現 ひたちなかで選考会

多様な作品を見る審査員ら=ひたちなか市新光町

茨城県産業のイメージ向上を目指し、優れたデザインの商品や活動を選ぶ「いばらきデザインセレクション2023」(県主催)の選考会が11日、同県ひたちなか市新光町のひたちなかテクノセンターで開かれた。今年は過去最多となる142件の応募があり、審査員が多様な作品を一つ一つ丁寧に審査した。

19回目の今回は、新たにアプリや映像、広報誌などを対象にした「コンテンツ・情報デザイン部門」が設置され、より幅広い分野の作品を募集した。全応募作品を通し最も優れたものとして「大賞」、特に高い水準のデザインで県が誇れるものとして「知事選定」が選ばれる。

この日は、審査員が作品を実際に見て触れる2次審査を実施した。同部門に加え、製品・工芸▽グラフィック・パッケージ▽ソーシャルデザイン▽空間・建築-の計5部門の中から優れたものを選んだ。審査員らはデザイン性のほか、作品の背景や波及効果にも注目した。表彰式は12月に予定されている。

審査会は、デザインに興味のある大学生が運営を補助した。同日は、大学生3人が作品パネルの設置などを手伝い、審査員の着眼点や評価方法を学んだ。

1回目から審査員を務める蓮見孝筑波大名誉教授は「年々レベルが高くなり、デザインから目的やメッセージが強く感じられる作品が多い」と語った。茨城大教育学部1年の堀越愛穂さん(19)は「応募者の思いが伝わってきた」と感想を話した。

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