【MLB】 “ブライス・ハーパー・ゲーム” ハーパーの2本塁打でフィリーズが下剋上へ王手

写真:マルチ本塁打を記録したフィリーズ・ハーパー

日本時間12日、舞台をフィラデルフィアに移したナ・リーグ地区シリーズ第3戦、第4シードのフィリーズが快勝してシリーズ2勝目を挙げた。

強力フィリーズ打線がブレーブスの先発ブライス・エルダーを捉えた。ブレーブスがロナルド・アクーニャ・ジュニアの二塁打を足がかりに先制点を挙げた直後の3回裏、先頭の7番ニック・カステヤノスがソロ本塁打を放ち一瞬で同点に。

その後、二死1・2塁のチャンスを作ると、打席には3番ブライス・ハーパー。真ん中に入ったスライダーを完璧に捉えたハーパーの当たりは、飛距離およそ124mのアッパーデッキへの特大弾となった。

3回裏の猛攻はそれに留まらず、フィリーズはさらにJT リアルミュートのタイムリー二塁打で2点を追加し、フィリーズは6対1で大量リードを奪った。

フィリーズのダブルエースの一角、アーロン・ノラと安定したブルペン陣には十分すぎる援護だった。ノラは5.2回を2失点9奪三振の好投、その後を受けたブルペン陣も無失点リレーで繋いだ。

ハーパーは5回にもバックスクリーンへソロ本塁打を放ち、マルチ本塁打を記録。その後もトレイ・ターナー、カステヤノス、ブランドン・マーシュらがソロ本塁打で追加点を挙げた。ハーパーの勝負強いバッティングがフィリーズを10対2の勝利に導いた。

ハーパーがプレーオフでマルチ本塁打を記録するのは自身初のこと。さらに『MLB.com』によれば、ハーパーのフィリーズの選手としてのプレーオフの本塁打9本は、球団歴代3位となった。

1位のジェイソン・ワース(11本)はフィリーズの選手として4シーズン40試合、2位のチェイス・アットリー(10本)は5シーズン45試合のプレーオフをフィリーズで戦っている。対するハーパーはこれがフィリーズの選手としては2シーズン目のプレーオフ、22試合目と、異常なペースで本塁打を量産していることがわかる。

メジャー最高勝率のブレーブスは昨年と同じようにフィラデルフィアで王手をかけられてしまった。第4戦の先発には絶対的なスペンサー・ストライダーが送り込まれる予定だ。対するフィリーズは未定だが、第1戦に先発したレンジャー・スアレスの可能性が高く、あるいは左腕のクリストファー・サンチェスといったところが予想される。いずれにしてもストライダーの先発ではブレーブス有利のマッチアップになるのは間違いない。2年連続での地区シリーズ敗退を避けるためにも、エースの好投が、そしてここまで奮わない強力打線の覚醒が求められている。

© 株式会社SPOTV JAPAN