長崎県内の公立学校 不登校生徒は3452人 7年連続で最多更新

 長崎県教育委員会と長崎県は11日、2022年度に県内公立学校で不登校になった児童生徒数は3452人(前年度比668人増)に上ったと発表した。7年連続で過去最多を更新。いじめの認知件数は1953件(同162件増)だった。
 県内小中高校と特別支援学校を対象にした問題行動・不登校調査。それによると、不登校の内訳は▽小学校977人(同232人増)▽中学校2038人(同390人増)▽高校437人(同46人増)。主な要因は「無気力、不安」が最多の1493人。「生活リズムの乱れ、あそび、非行」が495人、「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が411人と続いた。
 県教委児童生徒支援課は「要因はさまざまで複雑に絡み合うケースが多い。新型コロナウイルス禍による生活リズムの乱れも考えられる」と分析。学校復帰だけを目標とせず、各市町の教育支援センターや民間との連携、不登校支援協議会の意見を踏まえた支援の充実に取り組むとした。
 いじめの内訳は▽小学校1408件(同77件増)▽中学校463件(同78件増)▽高校81件(同7件増)▽特別支援学校1件(前年度と同数)。態様として「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が1313件で全体の半数以上を占めた。
 暴力行為は535件(同5件減)でほぼ横ばい。
 いじめにより生命や心身に被害が生じたり、長期欠席を余儀なくされたりする「重大事態」は、国公私立合わせて7件(同4件増)だった。
 私立小中高校については県学事振興課が発表した。不登校は338人(同61人増)で06年度以降最多。いじめは96件(同14件減)だった。

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