2025年度の教員採用試験 大学3年生対象の「特別選考」を新設 栃木県教育委員会

 栃木県教育委員会は、来年度(2024年度)に行う公立学校の2025年度教員採用試験から大学3年生でも受験できる「特別選考」を新設すると発表しました。

 栃木県の公立学校の教員採用試験の受験者数は減少傾向になっていて、少子化や民間企業の採用の競合などが理由とみられています。今年度(2023年度)行った2024年度教員採用試験の受験者数は、小中学校と県立の学校合わせて1846人で、前の年度と比較すると151人減り、過去10年間で最も少なかったということです。

 こうした状況を受けて県教育委員会は、来年度に行う2025年度教員採用試験から大学3年生を対象とした「特別選考」を行います。特別選考では、小学・中学・高校など全ての募集区分で、学力や実技といった1次試験の受験を可能にします。合格すれば、4年生のときに面接などの2次試験のみを受けることになります。

 教員を目指す大学4年生は、採用試験に向けた勉強と教育実習が重なるほか、民間企業の採用試験も重なり負担を抱えています。3年生から1次試験を受けることを可能にすれば負担を軽くするとともに、不合格となった場合でも4年生で再び受験できるようにして、受験の機会を増やし教員の確保を目指します。

 来年度に行う2025年度教員採用試験の1次選考の日程は7月6日と7日で、受験資格など特別選考の詳細は来年の1月以降に発表する予定です。

 県教育委員会は「大学3年時から積極的に採用試験に挑戦してもらうことで教員志願者を増やし優れた教員を確保したい」としています。

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