「さわやかな香りと風味」クラフトビールが国際品評会で金賞 とれたて自家製ホップ使用、開業1年余りで快挙

醸造所にはタンクがずらりと並ぶ=姫路市苫編

 クラフトビール醸造所のイーグレブルワリー(兵庫県姫路市苫編)が生産したビール「アガホップ」が、品評会「インターナショナル・ビアカップ2023」のフレッシュホップビール部門で金賞を受賞した。開業から1年余りで高い評価を得た関係者らは「さらにおいしいビールを届けたい」と意欲を燃やす。(長尾亮太)

 ビアカップは日本地ビール協会(西宮市)が主催し、9月末に審査があった。

 受賞ビールのアガホップは、同醸造所内の畑で育てたホップを原料として使っており、さわやかな香りと風味が持ち味。地域の人たちに親しんでもらおうと、最寄り駅名の「英賀保」と自家製ホップを合わせて名付けた。

 オーナーの池内正雄さん(47)は神戸のホテルでバーテンダーを務めた後、姫路でバーを経営。醸造責任者の入山航さん(34)は鳥取の醸造所で製法を習得したほか、米オレゴン州ポートランドの醸造所で研修を受けた。酒屋の紹介で知り合った2人は「姫路で自ら造ったビールを世界へ届けよう」と意気投合し、2022年7月にイーグレブルワリーを開設した。

 ベリーを使った甘酸っぱい味わいなど、4種類のビールを定番商品として展開し、それらの原料には米欧産ホップを使う。一方で今回のビアカップには、審査時期がホップの収穫期と近いため、とれたての自家製ホップで造ったビールを出品した。

 ホップの摘み取りにはクラフトビールの愛好家ら約20人が参加した。醸造工程ではホップの個性が引き立つように、麦や酵母などの配合を決めた。

 入山さんは「愛好家の皆さんと一緒に摘み取ったホップで造ったビールが評価されてうれしい」。池内さんは「これからも多くの方に喜んでもらえるビール造りに挑みたい。受賞したビールをぜひ味わってください」と話している。イーグレブルワリーTEL079.241.6786

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