水前寺清子が東京・新宿ケントスでバースデーライブを開催! 美川憲一をゲストに迎え「こんなに幸せな歌い手はいない」と感無量

歌手の水前寺清子が誕生日の10月9日、東京・新宿ケントスでバースデーライブを開いた。

国民的ソング『三百六十五歩のマーチ』『真実一路のマーチ』などの“人生の応援歌”で一世を風靡した水前寺清子。同ライブは、この日77歳の誕生日を迎えた水前寺のレギュラーラジオ番組「元気印!チータdeマーチ」の公開録音を兼ねて行われ、歌手の美川憲一がゲスト出演した。

「元気印!チータdeマーチ」は、新人歌手からベテラン勢まで、さまざまな歌手を迎え、水前寺がトークに花を咲かせるラジオ番組。水前寺とリスナーに向けた、歌手からのメッセージを随時紹介する。オールディーズ音楽好きの水前寺が往年の洋楽ヒットナンバーを紹介する「チータの洋楽パラダイス」などを中心に番組を展開し、各ラジオ局で放送している。

この日は、ドレッシーな衣装を着た水前寺が客席からステージに登場。ファンが温かく迎える中、番組アシスタントの放送作家・河野虎太郎と共に、来場者とウェブで募集した質問に答える「お便りコーナー」から公開録音がスタート。最近の近況報告から、普段通っているというレストランについて、水前寺の親しみやすい人となりがうかがえる温かいエピソードの数々に、観客から笑みがこぼれた。

続けて行われた、洋楽ヒットナンバーを紹介するコーナー「洋楽パラダイス」では、この日は公開録音とあって特別に、水前寺が『テネシーワルツ』を生歌唱した。

番組コーナーを録音した後は、ゲストに美川憲一を迎えてトークを展開した。水前寺と美川は同じレコード会社で、水前寺が1964年に『涙を抱いた渡り鳥』でデビュー。そして美川が1965年に『だけどだけどだけど』でデビューし、水前寺にとって美川は約1年後輩にあたる。「本音で話せる数少ない芸能界の友達」と語る2人は、昔を振り返りながら、若い頃に渋谷に繰り出したという仲睦まじいエピソードなどを紹介し、終始笑いにあふれたトークで観客を楽しませた。

トークの公開録音を行った後は、美川による歌唱収録が行われ、『さそり座の女』『愛の讃歌』を披露し、観客は美川の歌声に酔いしれた。

収録後には水前寺のバースデーライブがスタート。青い着物をきた水前寺がデビュー曲『涙を抱いた渡り鳥』『運否天賦で行こうじゃないか』などを歌唱し、ファンは大きな「チータコール」を会場に轟かせた。歌唱中には誕生日ケーキと、美川から誕生日の花束が贈られるサプライズ演出があった。

美川は「今日はおめでとうございました。これからも末永く元気でね。あれだけ『チータ、チータ!』ってすごい歓声で、全然雰囲気がちがっちゃって。よっぽどストレスが溜まってんじゃないの。それでファンの皆さんはスッキリするんでしょ。これからもしっかり応援するのよ、わかった?」とお祝いの言葉を贈った。

水前寺は「こんなにたくさんの皆さんに来ていただいて、お花やケーキも頂いて、嬉しいなぁ。こんなに幸せなことってあるのかなと思います。今日は本当にありがとうございます」と目を潤ませ、喜びを噛み締めた。

最後は、水前寺とファンが『三百六十五歩のマーチ』を合唱して、大盛況のなかライブを締めくくった。

誕生日を迎えた水前寺が思いを語る「こんなに幸せな歌い手はいない」

水前寺と美川はライブ終了後、駆けつけた報道陣の取材に応じ、誕生日を迎えた感想や、来年デビュー60周年を迎える心境などを詳しく語った。

——誕生日を迎えた感想を教えてください。

水前寺「年取りました。年取った実感があって腰が痛い。しょうがないなと思いながら、ステージではそういうことがないように、と思うけどなかなかね。頑張んなきゃっていう気持ちが一番かな。ここでなんかあったらダメだぜ!みたいな感じかな」

——ライブ中に涙を浮かべていましたね。

水前寺「『三百六十五歩のマーチ』を皆さんに歌っていただけたことと、今でも小さい坊ちゃんお嬢ちゃんが知ってくださるということ、星野(哲郎)先生が素晴らしい音楽を残してくださったこと、こんなふうに幸せな歌い手はいないといつも思っています。皆さんに来ていただいたり、みんなで歌ってくれたり、『何十年も前の歌を覚えていてくれるんだなぁ』と思います。先生の顔がふと浮かんで、『明日行ってきますよ』と言ってきたから、先生も聴いてくださっているでしょうね」

美川「(水前寺とは)60年近く共に歩んできましたから。全国からチータを応援しに来ているファンがいるというのは、私も気持ちがわかるので感無量です。ファンの声援が明日の活力になるわけですから、皆さんもチータの歌声を聴いて、また明日から頑張ろうという気持ちになるというのは、共に歩いているということですからね」

水前寺「けんちゃんとはずっと一緒だからね。いろんなことを話して、ああしたらいいよねという話をずっとしているものですから、今も何十年経ってからも一緒のところにいて、こうやって応援に駆けつけてくれるのは嬉しいです。今日は遠くから来てくださった皆さんがいるというのが嬉しいです。だいぶ年ですけども、もう少し頑張ってみんなと一緒にこうやって仕事ができたらいいなと思います」

美川「さっきの涙は、いろんなことが走馬灯のように思い出されて、喜びと感謝の気持ちが涙になったんだと思います」

水前寺「もう両親もいません、兄姉もみんな亡くなりました。でも今日歌っていて、聴いているんだろうな、一緒にステージに立っているんだろうなというそういう感じがしました」

——デビュー60周年を目前に控えた今の気持ちを聞かせてください。

水前寺「60年、あっという間ですよ。あっという間と言えるということは本当に幸せだったということだと思います。60年というのは長いですよ。今日は皆さんには来ていただけたし、やっぱり頑張ってよかったなと思いますね。これからどうなるかはわかりませんが、少しずつでもいいことがあったらいいなと思います。けんちゃんとか、いいお友達もたくさんいるので、負けちゃいられないなという気持ちもあるし、やるんだったら一緒にやって、やめるんだったら一緒にやめようみたいな気持ちもあるので、まだまだ負けられないと思いますね」

——60年歌手を続けてこられた理由は何ですか。

水前寺「両親とファンの方のおかげです。両親が私を歌い手にしたかった。歌い手になれなくてもいいと思ったけど、東京に行ってレッスンをしました。だんだんやっぱり歌い手になりたくなって、歌い手になれた時は嬉しかったです。嬉しいことがあったから少しでも長くいれたらいいなと思っていました」

美川「自分に鞭を打って戦ってきましたよ。そんなに簡単なことじゃなかったです。60年一線でやってこられるというのは大変なことですから。歌を選んでよかったなというのはありますね。(水前寺が)一生懸命頑張っている姿を見て、私も負けないようについていくわという感じです」

水前寺「けんちゃんみたいないいお友達がいて、何かあったら『こっちがいいよね』と言ってくれて。同じところにいてなかなか言ってくれる人っていないんですよ。いい友達がいてくれてよかったと思います。これからの目標は、あと何年歌いたいというのはなくて、歌える限り歌えばいい、ダメだったらそれで良いじゃないかと。そこまでに行く間に一生懸命やったというのが一番大事なことかと思うので、明日や一カ月後何かがあった時は、何かがあってこうなったんだと、そういうふうに思うようにしています。最高の人生です」

美川「私はしぶとく歌い続ける限り諦めずに毎日進んでいきます」

水前寺「けんちゃんって、嫌なことがあっても打ち勝つから。私も何かあった時は打ち勝たなきゃいけないと思うし、なんかあったらけんちゃんに電話するしね」

美川「阿吽の呼吸でね。会わなきゃ会わないで、会った時はその間の時間を忘れるぐらいの感覚なの」

水前寺「化粧がちょっとまずいと「なんなのこの化粧は!」と言ってくれてね。お母さんみたいです。本当に愛されております。嬉しいです」

美川「愛しております。誕生日おめでとうございます。しぶとく生きましょうね」

水前寺「あなたがいる限りしぶとくするわ(一同笑)」

なお、この日公開録音された模様は、レギュラーラジオ番組「元気印!チータdeマーチ」にて放送される。来年、デビュー60周年を迎える水前寺清子美川憲一。演歌・歌謡界のレジェンドたちの今後に注目したい。

水前寺清子 ラジオ番組「元気印!チータdeマーチ」

・JRT四国放送(1269kHz)
毎週日曜 5:30~6:00

・RKK熊本放送(1197kHz)
毎週日曜 5:15~5:45

・MBC南日本放送(1107kHz)
毎週日曜 25:45~26:15

・ROKラジオ沖縄(864kHz)
毎週金曜 23:30~24:00

・radiko.jp プレミアム
(有料 月350円+税、日本国内のみ)

詳しくはこちらまで:
https://radiko.jp

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