史上初の半世紀ジョッキー!大井の帝王・的場文男騎手に感謝状贈呈…「一生懸命やっていれば良いことがある」

10月12日、大井競馬所属の的場文男騎手(67)が、今月16日にデビューから50周年を迎えるにあたり、その多大なる貢献に敬意を払い、地方競馬全国協会で感謝状贈呈式が行われた。地方競馬全国協会理事長、斉藤弘氏より花束を贈呈された的場文男騎手は、「競馬関係者の皆さんの応援があったからここまで出来た」と、半世紀に渡り競馬で騎乗してきた感慨深いその思いを話した。

斉藤弘理事長「尊敬すべき騎手」

(左)斉藤弘理事長(右)的場文男騎手

斉藤弘理事長は「大井競馬を伝えていく時に、大井競馬を伝えるより、的場さんを伝える方がより伝わる。そのくらい尊敬すべき騎手だと思います。来年はダート三冠に向けて地方競馬も動いていますので、こういう50周年も契機にしながら、地方競馬もしっかり頑張っていこうと思っています」と、的場文男騎手への感謝の思いを伝えた。50周年当日の10月16日は、的場文男騎手は浦和競馬場での騎乗が予定されており、メインレース終了後にセレモニーが実施される予定とのこと。

的場文男騎手コメント
「よく50年間乗れたなというところと、競馬関係者の皆さんの応援があったからここまで出来たので、感謝の気持ちでいっぱいです。父親の仕事が馬車引きでしたから、3歳の時からずっと馬がいました。馬に親しみがありましたし、馬に乗るのが、騎手になるのが小さい時からの夢でしたね。1年目からじわじわ成績が良くなったのですが、50人中47番目とかが3年くらい続いた時がありました。7、8年目には大井のトップジョッキになれましたから、人間一生懸命やっていると良いことがあるんだなと、お陰様で21年間、大井でリーディングジョッキーに取らせていただきました。これも関係者の皆さんのお陰だと思います。(東京ダービーについては)2着10回ですから、珍しいと思います(笑)。この記録は破れないと思いますね(笑)。競馬に乗れる間は乗りたいですね。70歳までは乗れないと思いますが、出来たら挑戦していきたいですね。(若い騎手には)一生懸命騎乗技術を勉強して、朝の調教を一生懸命やって、一流ジョッキーを目指してもらいたいですね。一生懸命やっていれば良いことがあるので、若い子達には伝えたいですね。(一流になるために必要なことは?)優しい性格で人の気持ちがわかる人間だと思います。それであれば馬の気持ちもわかると思います。(50年乗ってきた中で心に残る1勝は?)敢えて一つあげるとするならば、コンサートボーイ(1997年帝王賞)ですね。武豊さんのバトルラインを負かした時です」

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