神戸市の人口が150万人割れ 22年ぶり 市長「人口減、想定超えるスピード」

神戸市中心部=2020年8月撮影

 神戸市は12日、最新の推計人口(10月1日時点)が149万9887人になったと発表した。150万人を割り込むのは2001年5月(149万9371人)以来で22年ぶり。ピーク時(11年)と比べて5万人近く減った。

 同市が「150万都市」に名乗りを上げたのは1992年12月。95年1月の阪神・淡路大震災で約142万4千人(同年10月時点)まで人口が落ち込んだものの、01年6月に150万人台を回復した。

 11年秋には約154万5千人に達したが、その後は下降局面に転じて今年は5月を除いて毎月、減少が続いている。10月の推計人口は9月(150万693人)から806人減った。

 久元喜造市長は5月の記者会見で、出生数の減少幅が大きいことに触れ「市長就任時に想定した人口減のスピードを超えている」と言及。年内にも150万人台を割り込む公算が高いと述べていた。12日の定例会見では、「神戸市の人口減少は国全体の傾向と軌を一にしている」と指摘。「女性が働きながら出産もできる社会環境の整備を進め、人口減少時代にふさわしい『量より質』の取り組みを追求しなければならない」と強調した。(金 旻革)

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