日本も米国のように住宅ローン金利が爆上がりしてしまうのか?宮崎謙介氏が解説

元衆議院議員の宮崎謙介氏(42)が12日、よろず~ニュースの取材に、日本が米国や欧州のように、インフレ抑制のために金利上昇を容認するかどうかについて言及。「インフレ対策には、金利を上げる以外にも方法はあるはず」と否定的な見解を示した。

宮崎氏は「米国や欧州ではインフレが止まらないため、その対策として国(米国のFRB、各国の中央銀行)が金利を上げている。米国はこの1年で5%前後も金利が上昇している」と指摘。急激な金利上昇で住宅ローン金利も爆上がりし、ローンを返済できなくなる人が大勢出てきているという。

「それはインフレを抑制するために必要なことだから許してよね」というのが、米国政府の意見だという宮崎氏。「果たしてインフレは抑えられているのだろうか。答えは『否』である。多少和らいだとも言えるが、利上げをしてインフレが抑えられた、インフレ対策として成功したとは言い難い状況が続いている」とした。

宮崎氏が先日、番組で共演した経済評論家は「日本も金利が来年あたりに上昇する」と予想。世界情勢から「欧米がやっているから、利上げをした方がいい。日本の物価高のためにやるべきだ」という声も大きいが、宮崎氏は「間違っている」とした。

日本のインフレの大問題のポイントとして「極めてシンプルに話をすれば、資源高」を挙げた。「つまり、石油(原油)価格がロシアのせい(欧州各国を中心にしたロシアへの資源依存が主な要因)で上昇しているから。これに円安の打撃も加わっているが、そもそもの原油高が続いていることが原因となっている。だから(諸外国が)利上げをしてもあまり効果がなかったというのはそういうことだろう」と話した。

「資源が高騰しているから物価が高騰しているし、俺たちも上げてやれ」といって、関係ないのに便乗値上げをする「セカンドラウンド効果」も出てきているとした宮崎氏。「原油価格が上がっているから、とんかつ屋が値上げするようなもの。それ、油違いです…」と説明する。

人手不足や賃上げの問題などの問題なども複雑にからんでくるが「一番のボリュームとなる資源高について考えることが大事。そのために金利を上昇させれば収まるかというが、セカンドラウンド効果の部分には効果を発揮するだろうが、それは限定的だということ」と強調した。

宮崎氏は「日銀は果たして、来年に金利を引き上げるのだろうか。国民生活が無駄に苦しくなるだけにならないか。政府と一体となって賢明な決断をしてもらいたいと思う」と結んだ。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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