“海辺の紅葉” アッケシソウ赤く 浅口・寄島、14日から一般公開

アッケシソウの“赤いじゅうたん”が広がる自生地=浅口市寄島町

 環境省のレッドリストで絶滅危惧II類に指定されている海浜植物・アッケシソウが、浅口市寄島町の自生地(市天然記念物)で赤く色づき始めた。“海辺の紅葉”として秋の観光スポットとなっており、14日から一般公開される。

 ヒユ科の1年草で塩分を含む湿地に生え、秋の深まりとともに高さ10~45センチの茎が緑から赤に変わる。同市では瀬戸内海沿いの干拓地に自生。保護活動に取り組む地元のアッケシソウを守る会によると、観賞エリア(約30アール)のうち6割ほどが赤く染まっている。

 守る会は新型コロナウイルス禍の影響で中止が続いていた「アッケシソウ祭り」を14日から4年ぶりに開催。23日までの期間中、観賞エリア近くまで車で入れるようフェンスを開放し、メンバーが自生地を案内する。

 12日に「紅葉宣言」をした同会の藤沢福夫会長(75)は「猛暑で開花は遅れたが、朝晩の冷え込みで今は見応え十分。潮風を浴びながら一足早い紅葉を楽しんでほしい」と話す。

 公開は午前9時~午後4時。問い合わせは同会事務局の市教委寄島分室(0865―54―3110)。

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