【MLB】ホームではポストシーズン史上最強? フィリーズを支える最高のホームフィールドアドバンテージ

写真:ポストシーズンでキャリア初の1試合2ホーマーを放ったブライス・ハーパー

10月11日(日本時間12日)、1勝1敗のタイで迎えたナ・リーグのディビジョンシリーズ3戦目、この試合から本拠地に戻ったフィリーズは、10対2でブレーブスに圧勝した。

この試合のフィリーズは、今季MLBタイ記録となる307本塁打を放った「最強」の呼び声高いブレーブス打線のお株を奪うかのような一発攻勢。ニック・カステヤノス、ブライス・ハーパーがそれぞれ2本塁打するなど、ポストシーズン最多タイ記録の1試合6本塁打を放った。

まだ1試合とはいえ、レギュラーシーズンでは14ゲームも差をつけられたフィリーズがブレーブスを圧倒しているのは、ファンの力も影響しているのかもしれない。

フィラデルフィアはMLB屈指の熱狂的なファンが集まっていることでも有名だ。『MLB.com』はフィリーズの本拠地ファンがチームに与える影響について特集しており、「フィラデルフィアはMLB史上最高のホームフィールドアドバンテージかもしれない」としている。

「いつも通り最高のファンたちだ。マウンドから降りるとき、彼らの声援がさらに大きくなったように感じた。だから俺も帽子をとって感謝の気持ちを示した。彼らは本当に最高なんだよ」

この日先発し、6回途中2失点で勝ち投手になったアーロン・ノラはこう語った。

選手たちが感じているファンからの声援、後押しは実際にチームのパフォーマンスを引き上げているのかもしれない。フィリーズが現在のシチズンズ・バンク・パークを本拠地としてから、ここで行われたポストシーズンの試合ではフィリーズが25勝11敗、勝率.694を記録している。これは20試合以上試合が行われた球場の中で、ホームチームの勝率としては史上最高の数値だ。

フィリーズは昨年、2011年以来のポストシーズン進出を果たした。昨年から今日に至るまで、ポストシーズンでのフィリーズはホームで9勝2敗と圧倒的。ワールドシリーズでのアストロズ以外には負けていない。

明日の第4戦も、引き続きフィリーズの本拠地で行われる。ブレーブス先発は今季投手二冠王のスペンサー・ストライダーだ。ファンの後押しを受けたフィリーズは好投手ストライダーすら飲み込んでしまうのか。明日勝てば昨年同様の流れでリーグチャンピオンシップシリーズへの進出が決まる。

この日、キャリア初となるポストシーズンでの1試合2ホーマーを放った主砲ハーパーの言葉から、選手とファンがどれほど一体になっているかがわかる。

「俺はこの場所を愛しているんだ。本当に愛しているんだよ。この球場に来て、ここのファンの前でプレーする以上のことはない。楽しめるし、テンションが上がるんだ。俺はこの場所を愛してるんだ!」

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