静岡いじめ訴訟で賠償命令 加害児童の保護者に88万円

判決後、記者会見に臨む原告の男子高校生=12日午後、静岡市

 静岡市立小学校で2017年度、当時小学5年生だった男子高校生(16)がいじめを受け適応障害を発症したなどとして、同級生だった元児童や保護者、市などに計約2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が静岡地裁(菊池絵理裁判長)であり、地裁は12日、元児童の保護者10人に計88万円の支払いを命じた。市や当時の担任と校長らへの請求は棄却した。

 原告側は判決後、記者会見し、控訴の意向を示した。

 菊池裁判長は判決理由で、男子高校生を不衛生な「菌」として扱うなどの行為を、「いじめという違法な行為があった」と認定。監督義務のある保護者の賠償責任を認めた。

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