見渡す限りの錦秋 北八甲田中腹・毛無岱(青森市)

紅葉が見ごろを迎えた北八甲田中腹の毛無岱周辺=12日午前、青森市(本社ドローンから撮影)

 朝晩の冷え込みとともに県内の山々が秋色に染まってきた。12日、青森市の八甲田山系では標高千~1200メートル付近の毛無岱周辺で紅葉が見ごろを迎え、登山ルートの木道は観光客らの列が続いた。

 北八甲田中腹に2段になって広がる湿地帯。黄金色のクサモミジが風に揺れ、周辺のミネカエデやハウチワカエデが黄や赤に染まっていた。時折、雲が流れて青空が広がると、紅葉が一気に発色を増したように見え、アオモリトドマツの緑に映えた。

 初めて訪れたという大阪市の会社員女性(45)は「関西にはこのような湿地がないので見られない景色。まさに錦秋」と感動していた。

 酸ケ湯温泉ガイド課によると今年の紅葉は1週間から10日遅れ。猛暑の影響が心配されたが、枯れ葉などは少ないという。今年は上毛無岱と下毛無岱をつなぐ約280段の木段が新調され、登山客からは歩きやすくなったと好評だ。

© 株式会社東奥日報社