「議会広報紙で名誉毀損」元湯河原町議の賠償訴訟、控訴審で逆転敗訴

会見で上告する方針を示した元湯河原町議の土屋由希子氏(左)と弁護団=横浜市中区

 元湯河原町議の土屋由希子氏が、議会広報紙の記事で名誉を毀損されたなどとして、町に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は12日、町側に20万円の支払いと謝罪広告の掲載を命じた一審横浜地裁判決を取り消し、土屋氏側の請求を棄却した。土屋氏側は上告する方針。

 判決などによると、土屋氏は2020年9月、町議会特別委員会で町税滞納者などの名簿が配布された上に回収されていないことを問題だと議会で指摘し、SNSにも投稿した。

 町議会は秘密会の議事を口外したとして陳謝の懲罰を議決。土屋氏が拒否したため出席停止1日の懲罰を議決し、議会広報紙に「秘密会の議事を他に漏らしてはならない議会内部のルールを破って懲罰を受けた」と記載した。

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