JR東日本、車内防犯カメラ映像を確認できる機能を山手線1編成に試験導入

東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)は10月10日、2023年度末までに山手線1編成に車内防犯カメラ映像を指令で確認できる機能を試験導入すると発表した。営業列車で有用性の検証を行った上で、山手線の全編成に展開していくという。

JR東日本では、テロ対策および犯罪効果防止による安全性確保、利用者サービス向上を目的として、新幹線および首都圏を走行する在来線への車内防犯カメラの整備を完了している。さらに、同社は、今後新造する全ての車両に、車内防犯カメラを整備していくという。

また、同社は、新幹線では車内防犯カメラ映像を指令などで確認する機能(以下、地車間通信機能)を導入している(E2系、E3系の一部車両を除く)。在来線においても、2023年度末までに山手線1編成に「地車間通信機能」を試験導入し、営業列車において機能確認を行い、有用性の検証を行った上で、山手線の全編成に展開していく予定だ。

くわえて、同社は、首都圏を走行する在来線車両(普通列車)において、これまで1両あたり1カ所または2カ所の非常通話装置を設置していた。これに対し、横須賀・総武快速線E235系やE131系の新造車両から、1両あたり4カ所としているという。

ほかにも、同社は、新幹線・在来線の全ての車両に防刃ベスト・防刃手袋・防護盾などの護身用具搭載や、警察や警備会社との協力による新幹線などの実車両を用いた異常時対応訓練を実施している。さらに、同社は、列車内への危険物持ち込み禁止を知らせるポスターを駅構内の掲示板やデジタルサイネージなどで掲出し、注意喚起を行っているという。

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