昨年の秋にアキレス腱を断裂する怪我を負い、ワールドカップへの出場を逃してしまった中山雄太。
それから長くリハビリを余儀なくされていたが、今季はハダーズフィールド・タウンで戦列に復帰。サイドバックや3バックの左で起用されており、ようやくパフォーマンスが戻りつつある。
そんな中で今回のインターナショナルマッチウィークでは日本代表へと久しぶりに招集されることになり、練習場に合流した。
今回発表されたYoutubeの「Team Cam」では公私ともども仲がいい板倉滉との対談コーナーがあり、その中でリハビリ時のエピソードについて語られていた。
板倉「みんなが気になっているのは、この1年間離脱して大きくなった肩幅。そこを聞きたいんじゃない?一回出た写真はラガーマンみたいなエグい中山雄太がいたよ」
中山「怪我の経過を知らせる選手もいるけど、僕はそれをしないと決めていて。過ごしていた時間は、リハビリもしっかりとして、怪我していなかったらできなかったサッカー以外のことにも取り組もうとしてた。
サッカー選手としてより強くなって帰ってくるのもそうだし、人として成長して帰ってきたいなと思って過ごしてたね。
だから、一切苦しい時間がなかった」
板倉「あぁ…素敵だねぇ。どういうことしてたの?」
中山「これまでマジで読んでこなかった本を読んでみたり。めちゃくちゃ読んでた。マンガもだけど(笑)。小説よりも自己啓発本が多かったね。常に自分に取り入れられるものがないかと思いながら。
怪我を治すのは当たり前。意識はそれよりも『進化して帰る』。それが前提だったからこそ、今できることをいっぱいやる。
その結果は良くも悪くも復帰したときにわかるからね。そんな毎日だったからこそ、リハビリをしたくない日は一切なかった」
板倉「俺とは違うよね。リハビリって、特にアキレス腱断裂してたら最初は走れない、歩けない、自転車も乗れない。地道なことをやるしかない。
俺だったら言ってるよ、『今日はやめとく』って。そういう日も出るよ。それが一年間という長さだったら…すごいよね。継続できるって。それが中山雄太だ」
中山「このタイミングで言うのもイヤラシイですけど、一人で頑張っていたわけじゃなくて。応援してくれる人がいたし、滉も連絡してくれるし。
楽しくやれていたのもそうだけど、楽しく思えていたのはそれが要因だったと思うし。楽しかったと思えちゃうんですよね」
【関連記事】4ゴール快勝のドイツ戦、特に「ハイクオリティ」だった日本代表5名
なんと1年近くにおよぶリハビリを「楽しかった」「やりたくない日はなかった」と答えた中山雄太。その人間力たるや、である。