山口大理学部地球圏システム化学科、日本応用地質学会から異例の表彰 地質技術者育成で高い評価

山口大学理学部地球圏システム科学科の地質技術者育成が高く評価され、日本応用地質学会から表彰された。大学で初めて土質・地質技術者生涯教育学習協議会に加盟し、社会人技術者向けの講習会を開いてきたほか、2022年には全国で最も多い学生・大学院生を専門職に輩出したことなどから、異例の表彰となった。

山口大学によると、地球圏システム科学科は定員30人。鉄道や道路、建築物の建設、災害復旧、資源開発などに欠かせない地質評価で高い判断を下す技術者を養成し、社会に送り出している。

そのために野外フィールド活動を充実させるとともに、関係業界の意向をくみ取った体系的なカリキュラムを整備してきた。カリキュラムは日本技術者教育認定機構から世界基準の教育内容と認められ、卒業生が「技術士補」の国家資格を取得できるようになっている。

全国では地質学を学んだ学生や大学院生のうち、専門職に就くのが3分の1ほどだが、地球圏システム科学科はほとんどが専門職の道を歩んでいる。2022年の調査では地質技術者の輩出ランキングだけでなく、地質技術者に教員、研究者を加えた総合ランキングで全国1位になった。

表彰式は10月5日、秋田県秋田市のあきた芸術劇場ミルハスで開かれた日本応用地質学会の2023年度研究発表会であった。

参考:

【山口大学】地質技術者の継続的教育・育成が高く評価され学会が異例の表彰 山口大学理学部地球圏システム科学科(PDF)

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