小国道路、来月12日に着工 12.7キロ、完成時期は未定

 国土交通省山形河川国道事務所は12日、地域高規格道路「新潟山形南部連絡道路」の一部となる小国道路(小国町―新潟県関川村、12.7キロ)の建設工事に、11月12日に着手すると発表した。完成時期は未定。

 小国道路は片側1車線で、2カ所にトンネルが設けられる見込み。2019年度に事業化され、調査設計や用地買収を進めてきた。事業費は約350億円。着工するのは本県側(10.6キロ)で、新潟側の着工時期は未定。

 昨年8月の大雨時には並行する国道113号で通行止めが発生し、小国町は一時的に孤立状態となった。冬期は交通規制も多く、小国道路の整備によって広域迂回(うかい)の解消などが期待される。

 新潟山形南部連絡道路の本県側は、赤湯バイパス(7.2キロ)が既に開通し、梨郷道路(7.2キロ)は本年度内に開通する予定。小国―飯豊間の約11キロはルート概要などを決定する計画段階評価に入っている。

 吉村美栄子知事は「東北と北陸の産業・経済の活性化、広域観光、地域間交流の拡大などに大きく寄与する。現国道113号とのダブルネットワーク構築による国土強靱(きょうじん)化を進めるためにも、早期の供用開始を期待している」とのコメントを発表した。

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