冬の安全と降雪願い、蔵王トレッキング 

十分な降雪や大きな樹氷の形成などを願った「蔵王幸雪祈願トレッキング」=山形市・蔵王地蔵尊前

 冬季観光の安全と降雪を願う「蔵王幸雪(こうせつ)祈願トレッキング」が12日、山形市の蔵王温泉スキー場などで行われた。関係者15人ほどが秋が深まる散策道やゲレンデを歩き、蔵王地蔵尊などのパワースポットを巡り、十分な雪が降ることや大きな樹氷の形成を祈った。

 市観光協会と蔵王温泉観光協会が2012年から、蔵王温泉スキー場のグランドオープン(12月)を前に実施している。一行は蔵王地蔵尊に手を合わせると、トニー・ザイラー顕彰碑などを回った。今年は紅葉が2週間ほど遅れており、三宝荒神山は今が見頃。中腹のドッコ沼周辺の木々も赤や黄に染まっていた。

 樹氷が目当てのインバウンド(訪日客)を多く受け入れる蔵王ロープウェイの大木剛裕社長は、今冬もアジアからを中心に予約があるとし「国内も旅行控えはなくなったのではないか。スキー場開きで滑走できるよう雪が積もってほしい」と期待。蔵王中央ロープウェイなどを運営する蔵王観光開発の池田洋社長は、昨冬は新型コロナウイルス禍前と同程度の利用があったとし「今年も冬のアウトドアを楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。

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