“甘~い秋”ラ・フランス収穫 天童、凍霜害や高温少雨越え

厳しい気象条件を乗り越え、収穫作業が始まったラ・フランス=天童市荒谷

 ラ・フランスの生産量日本一を誇る天童市で収穫が始まり、生産者がもぎ取りや選別などに精を出している。厳しい気象条件を乗り越えた秋の実りを届けようと、園地では生産者が手際よく作業を進めていた。

 天童市荒谷の武田拓(ひろし)さん(42)の畑(約30アール)では12日に収穫を開始し、家族やパート従業員ら10人余りが秋晴れの空の下、実をもぎ取っていた。今夏の少雨の影響で平年より小玉傾向で、3Lサイズが中心。今年は春先の凍霜害に、夏場の記録的な高温少雨、強風被害などにさらされた。武田さんは「収穫を迎え、ひと安心している。雨が少なかった分、糖度は高いと思う」と話した。

 県産ラ・フランスの今季の販売開始基準日は主力の予冷品が27日、早熟処理を施すエチレン処理品が23日となっている。県は今季の予想収穫量を平年より2割減の約1万2300トンと示しており、6日の強風による影響も調べている。

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