【データで見える最強選手⑰】客観的に投手の能力を示す最優秀予想防御率のトップは?

現代のベースボールを語るうえで欠かせないのがデータ。膨大なデータを使えば、あらゆる事実が見えてくる。レギュラーシーズンが終了して個人タイトルが決まったが、主要なタイトルとは違う視点から見た指標で優秀な成績を収めた選手がいる。もう1つの防御率では違った顔ぶれが上位を占めた。

最優秀防御率のタイトルを獲得したのは、ア・リーグがヤンキースのゲリット・コール(2.63)、ナ・リーグはパドレスのブレイク・スネル(2.25)だった。この防御率は投手が与えた自責点を9倍して投球回で割ったものだが、客観的に打球の結果などから予想されるxERA(予想防御率)で見ると、結果は大きく異なっていた。

予想防御率とは、STATCASTの打球速度や打球角度など、打たれた打球の質から客観的に投手能力を評価するための指標。コールは3.48でリーグ3位、スネルは3.77でリーグ7位となった。

ここでトップになったのが、防御率は3.66でリーグ11位だったツインズのパブロ・ロペス。平均打球速度は規定投球回以上の投手ではメジャーで最も低い87.1マイル(約140.2キロ)で、予想防御率は3.00でトップを記録した。

2位は防御率3.86でリーグ12位だったブレーブスのスペンサー・ストライダーの3.04となっている。

ロペスはリーグ2位の234三振を奪い、ストライダーは最多勝(20勝)と最多奪三振(281個)の二冠に輝くなど好成績を残したが、データを深く見れば選手の隠れた能力や優れた成績が見えてくる。これもまた、データを紐解く面白さではないだろうか。

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