愛犬と楽しみたい秋の味覚5選!与え方やおすすめの調理方法、注意点までを徹底解説

犬に「食欲の秋」はある?

長かった夏が終わり過ごしやすい季節がやってきました。秋は食べ物がおいしい季節ですよね。犬にも「食欲の秋」はあるのでしょうか。

個体差はありますが、涼しくなると食欲が増進する犬は多いようです。

秋になって気温が下がってくると、暑い夏で弱っていた胃腸が回復して体調が安定するので、食欲が戻ってきます。

また、夏に比べ日照時間が短くなることで、セロトニンの分泌が減少します。その影響で食欲が増すとも言われています。

愛犬と楽しみたい秋の味覚

秋の味覚は魚、野菜、果物など豊富にありますよね。そこで今回は、愛犬と楽しみたい秋の味覚をご紹介します。

なお、どの食材も与えてよい量の目安は、1日の摂取カロリーのおおよそ10%です。

1.鮭

鮭にはたんぱく質や必須アミノ酸、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。鮭は赤身の魚に思われがちですが、実は白身魚です。ちなみに、鮭の赤い色をつくっているアスタキサンチンには、強い抗酸化作用があります。

また、鮭に含まれているビタミンA・D・Eは、歯や骨の強化、疲労回復の効果も期待できるので、夏バテで疲れた体にもおすすめです。

愛犬に鮭を与えるときは、塩鮭ではなく、必ず生鮭を選びましょう。与える際は茹でたり蒸したりして、火を通してください。生のままでは、食中毒や感染症の危険性もあるのでおすすめできません。

2.まいたけ

種類があるきのこの中でも、栄養豊富なまいたけがおすすめです。食物繊維、ビタミンB群、カリウムは消化器系や骨格の健康を促します。また、まいたけには銅が含まれているので、貧血対策にも効果か期待できます。

さらにまいたけには、「レンチナン」という強い抗がん作用がある成分も含まれています。免疫細胞に働きかけて活性酸素の除去に役立つので、シニア犬には特に食べさせたい食材の一つです。

与えるときは、茹でるなどして必ず加熱しましょう。火を通した後は細かく刻むか、ジューサーでペースト状にするなど食べやすい形状にしてください。茹で汁も一緒に与えると、ビタミンB群を効果的に摂取できるのでおすすめです。

まいたけは食物繊維が豊富なので、与えすぎると消化不良となり便秘の原因となります。もしくは、水分も多いので下痢になるかもしれません。初めて与える際は少量に留め、愛犬の様子を観察しましょう。

3.さつまいも

秋の味覚さつまいもは、ビタミン群、カリウム、食物繊維が豊富です。整腸作用や皮膚・骨の健康維持を促してくれます。中でも熱による損失が少ないビタミンCは抗酸化作用、免疫力アップが期待できます。

生のままでは消化が難しいので、蒸すなどして加熱しましょう。加熱できたらしっかりと冷まし、一口大程度の大きさにしてから与えましょう。焼き芋の焦げた部分は発がん性があるとされているので、与えるのは控えてください。

さつまいもが大好きな犬は多いと思いますが、カロリーが高いので与える量には十分注意してくださいね。

4.柿

骨や歯を健康に保つビタミンCや健康な皮膚を維持するβカロテンのほか、食物繊維やタンニンが含まれています。特にポリフェノールの一種であるタンニンには、生活習慣病や老化の予防、口臭予防効果もあるのでシニア犬におすすめの食材です。

柿の葉や種はもちろん、皮も消化しにくいので皮をむき一口大に切って与えてください。柿の種は大きいので誤って飲み込んでしまうと食道に詰まる恐れがあり大変危険です。落としたりしないよう気をつけましょう。

5.梨

みずみずしい食感が美味しい梨の90%は水分です。夏場で乾燥気味だった体に十分な潤いを与えてくれるので、水分補給としておすすめの食材です。他にもミネラルや食物繊維、たんぱく質の吸収をサポートするプロテアーゼという酵素が含まれています。

梨を愛犬に与える場合は、皮をむき、種をとって与えましょう。嗜好性の高い食材なので一気に飲み込んで消化不良を起こさないよう、小さめの一口大に切ってください。

なお、ほとんどが水分でできているので、与え過ぎには注意が必要です。食べ過ぎてしまうと、犬の体が冷えて軟便や下痢を引き起こしてしまいます。梨が好きな犬は多いので、適量を与えることが必要です。

まとめ

秋は美味しい食べ物が多く、自然と食欲が増しますよね。秋の味覚を愛犬と食べると、いっそう美味しさを感じることができると思います。

旬の食材は栄養素も豊富で、価格も手ごろなのが嬉しいですよね。

どの食材も正しい与え方で適量を守って愛犬に与え、愛犬と一緒に秋を満喫しましょう!

(獣医師監修:寺脇寛子)

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