寒暖差の大きい日、入浴控えて 突然死防止、鹿児島で警報発表へ

入浴時警戒情報のイメージ(鹿児島大大学院法医学分野提供)

 脱衣所と浴槽の温度差による血圧変動などで死に至る「浴室内突然死」を防ごうと、鹿児島大の研究グループは11月1日から、寒暖差が大きいなど危険性が高い日は入浴を控えるよう求める独自の警報をインターネット上で発表する。鹿児島県内で、高齢者を中心に年間190件程度発生する浴室内突然死を減らすための試み。

 大学院の法医学分野のウェブサイトに表示。県内各地の予想最高気温などから、当日と翌日で突然死が起きやすい地域を県内十数カ所に分け、それぞれ判定する。

 危険度が高い順に「警戒」「注意」「油断禁物」の3段階に分け、入浴する日を判断する目安にしてほしいとしている。

 突然死の検視結果を保有する県警の協力を得て、鹿児島大は2006~19年に県内で起きた浴室内突然死2689件の検視結果を解析。日中の最高気温と最低気温の差が大きい日などに、突然死が多く起きていることを突き止めた。他県でも突然死の警報を導入できるかを今後検証する。

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