ブギウギ第2週振りかえり・笑う門には福来る

大阪の下町で育った天真爛漫なヒロインが、やがて戦後を明るく照らすスター歌手となるまでを描く連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK朝ドラ)。10月14日は、「笑う門には福来る」と題する第2週(10月9日〜13日放送)を振りかえる。

入団式に出席する鈴子(澤井梨丘)(C)NHK

■鈴子、USKに研究生として入団

昭和2年(1927年)、ヒロイン・鈴子(澤井梨丘)は「梅丸少女歌劇団(USK)」に研究生として入団する。入団式では、白川桜子(小南希良梨)や桜庭辰美(木村湖音)をはじめとする同期たちと出会い、「強く逞しく泥臭く艶やかに」というUSKのモットーを知る。

教育係の橘アオイ(翼和希)から指導を受ける鈴子(澤井梨丘)たち(C)NHK

鈴子たち研究生は、新人教育を担当する歌劇団のトップスター・橘アオイ(翼和希)から礼儀や立ち振る舞いなどの指導を受けながら、まずは上級生たちの稽古を見て覚えることから始まる。発足して5年のUSKは、現在は映画の間の余興としてでしか舞台に立てず、団員たちはいつか単独で公演する夢のために努力を続けていた。

ある日、舞台袖で公演を見学する鈴子は、憧れの大トップ・大和礼子(蒼井優)が華麗に舞う姿を間近で見ることになる。さらに、公演が終わったあとも大和がひとりで稽古をおこなっているのを目にして、その姿に見とれる鈴子はますます憧れを強めていくのだった。

■ 同期の不和が衣装を忘れるミスを招く

鈴子がUSKの研究生となって1カ月。厳しい規律や稽古を受けて新入生たちは次々とやめていき、同期は鈴子を含めてわずか3人になってしまった。さらに辰美と幸子がそれぞれが抱えている家庭の事情もあり、同期たちの間にはどことなくぎくしゃくした雰囲気が漂っている。

橘(翼和希)にあることを伝える鈴子(澤井梨丘)と幸子(小南希良梨)(C)NHK

やがて、鈴子たち新入生は公演で使う先輩たちの衣装や小道具の準備を担当することになる。やがて迎えた本番の日、鈴子たちはトップスター・橘が使う大事な衣装の羽を忘れてきてしまう。公演の準備の不手際を問われた鈴子たちは連帯責任で罰を受けるが、言い争う辰美と幸子はつかみ合いの喧嘩となる。

同期たちの不仲に心を痛める鈴子だったが、そんな時に鈴子は大和からプロとして大切な心得を教えられる。大和に諭され、さらに橘が努力して今の地位を勝ち取ったことを知った鈴子は、「自分のいるところを愛して」という大和の言葉を胸に今の環境と向き合うことを決意する。

■ 念願の単独公演、デビューできるのはひとり

そんなある日、林部長(橋本じゅん)に集められた団員たちは、念願叶ってついにUSKが単独公演を行うことになったと発表される。鈴子たち新人3人にもデビューのチャンスが巡ってきたのだが、デビューできるのは3人のうち1人だけだと告げられる。

熱々先生の診察結果を聞く鈴子たち。左から、林部長(橋本じゅん)、ツヤ(水川あさみ)、梅吉(柳葉敏郎)、熱々先生(妹尾和夫)、鈴子(澤井梨丘)(C)NHK

デビューを目指して懸命に稽古に取り組む鈴子だったが、その矢先に高熱を出して倒れてしまう。医師の熱々先生(妹尾和夫)からは百日咳と診断を受け、3ヶ月後に控えた単独公演への出演は難しいだろうと告げられる。うなされる鈴子を見て、心から心配する両親のツヤ(水川あさみ)と梅吉(柳葉敏郎)。一方、幸子と辰美は、鈴子がいなくなったことで同期の大切さに気が付き始めていた。

しかし、百日咳だと思っていた鈴子はただの風邪だったことが判明。すっかり回復した鈴子は、仲違いしていた同期の幸子と辰美が見舞いに来たことを知り、2人を仲良くさせるために一芝居を打つことに。鈴子の演技はバレたものの、3人の距離は一気に縮まり・・・。

本作は、戦後「ブギの女王」として一世を風靡した歌手・笠置シヅ子さんをモデルに、歌の才能を開花させて上京したヒロインが、昭和を代表するスター歌手として激動の時代を生き抜いていく物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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