北朝鮮、ロシアに武器提供 協力本格化、米が画像公開

ロシア極東ウラジオストクを訪れ、ロシアのショイグ国防相(中央右)と話す北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=9月16日(朝鮮中央通信=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米政権は13日、北朝鮮がロシアに対し、ウクライナ侵攻で使う弾薬などコンテナ千個分以上の軍備品を提供したと発表した。武器取引を裏付ける画像を公開し、ロシアが見返りとして北朝鮮への軍事支援を始めた可能性があることも明らかにした。両国が軍事協力を本格化させているとして強い懸念を示した。

 昨年2月の侵攻開始後、北朝鮮によるロシアへの大規模な軍事支援が発覚するのは初めて。ロシアは侵攻の長期化で弾薬が不足しており、反転攻勢を進めるウクライナには打撃だ。イスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突の対応に追われるバイデン政権は、新たな頭痛の種を抱えた。

 国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官がオンライン記者会見し、9月7日~10月1日に撮影した衛星画像を交えながら説明した。コンテナが北朝鮮北東部の羅津港からロシア極東沿海地方のドゥナイまで海路で順次輸送され、ウクライナ国境付近の弾薬庫まで鉄道で運ばれた。

 カービー氏は、ロシア船が北朝鮮で積み荷を降ろしたことも判明したとも明らかにした。

米国家安全保障会議(NSC)が、北朝鮮によるロシアへの武器提供に関する発表に合わせ公開した衛星画像など(NSC提供・共同)

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