空自の輸送機、ジブチへ出発 邦人退避、不測の事態に対応

イスラエルからの在留邦人の退避活動に備え、ジブチに向かう航空自衛隊機のKC767空中給油輸送機に乗り込む自衛隊員ら=14日午前、愛知県の小牧基地

 イスラエルからの在留邦人の退避活動に当たる場合に備え、航空自衛隊の輸送機が14日午前、周辺国のジブチへ向け出発した。日本政府が手配したイスラエル中部テルアビブからアラブ首長国連邦(UAE)のドバイへ向かうチャーター機による退避が困難になるなど、不測の事態を念頭に置く。ジブチに置かれた自衛隊拠点に待機し、退避活動への投入に備える。

 防衛省によると、愛知県の小牧基地からKC767空中給油輸送機1機、鳥取県の美保基地からC2輸送機2機が出発した。

 今回の活動は、自衛隊法84条の4で定められた「在外邦人等の輸送」に基づく。上川陽子外相から木原稔防衛相に対して13日に、輸送の準備行為をするよう要請があり、同日、防衛相が自衛隊機の国外待機を命令した。

 自衛隊は命令に基づき、空自の輸送機部隊を統括する航空支援集団司令官を指揮官とし、陸上自衛隊も入った統合任務部隊を編成した。木原防衛相は13日、派遣するのはC2輸送機などと明らかにしていた。

取材に応じる木原防衛相=13日午後、防衛省
イスラエル、ジブチ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦・ドバイ

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