五輪陸上、ボイコット否定 ウクライナ、ロ除外を要請

取材に応じるウクライナ陸上連盟のサラドゥハ会長代行=10日、キーウ(共同)

 【キーウ共同】ウクライナ陸上連盟のサラドゥハ会長代行は13日までに、ロシアとベラルーシの選手が来年のパリ五輪に出場が認められた場合も「(自国の)ボイコットはあってはならない」との見解を示した。共同通信の取材に答えた。世界陸連は主催大会から両国選手の除外を継続しており、サラドゥハ氏は五輪でも除外するよう各国連盟に働きかけていると強調した。

 IOCは、個人資格での「中立」選手として両国選手の五輪出場を認めるかを「適切な時期に判断する」とし、結論を出していない。ウクライナ・オリンピック委員会は8月、共同通信の取材に五輪参加の方針を示したが、その後にIOCの判断を待って最終決定するとの声明を出した。

 世界陸連はロシア、ベラルーシ勢に厳しい姿勢をとっている。女子三段跳びの元五輪メダリストで現在は最高会議議員のサラドゥハ氏は、両国選手の五輪出場が認められても「握手はできない」と自国の選手を思いやった。

 ウクライナ勢は多くの選手が国内外で避難生活を強いられており、ロシア勢と比べて条件が「フェアでない」と訴えた。

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