ムバッペ2発で6戦全勝フランスが予選突破! オランダは一矢報いるも3位転落…【ユーロ2024予選】

[写真:Getty Images]

ユーロ2024予選のグループB第7節、オランダ代表vsフランス代表が13日に行われ、アウェイのフランスが1-2で勝利した。

ここまで1試合未消化ながらギリシャ代表と勝ち点9で並びグループ2位に位置するオランダ。その3位チームとの直接対決を16日に控えるなか、今回のホームゲームでは前回対戦で0-4の完敗を喫した難敵相手にリベンジを狙った。

クーマン監督はフレンキー・デ・ヨングやデパイ、コープマイネルスら一部主力を負傷で欠く中、フェールマンやヴェグホルスト、A代表デビューのハルトマンらを代役に起用。その一方でファン・ダイクやダンフリースらその他主力は順当にスタメンに入った。

一方、ここまで5戦全勝且つ無失点でグループ首位を快走するフランス。勝利で2位以内が確定する重要な一戦ではクンデやウパメカノらセンターバックに離脱者が出たものの、グリーズマンやムバッペ、チュアメニ、ラビオらが順当にスタメンに名を連ねた。

立ち上がりは前線から強い圧力をかけたオランダがペースを握ったが、これを凌いだフランスがファーストチャンスをゴールに結びつける。

7分、相手陣内右サイドでコマンがドリブルでボックス内に侵入。ここにグリーズマン、クラウスが絡んで深い位置からクラウスの正確な右足のクロスが供給されると、ゴール前でDFヘールトライダの前に死角から飛び出したムバッペが抑えの利いた右足ボレーで合わせた。

一瞬の隙を突かれていきなりビハインドを背負ったオランダは、ここから反撃を開始。だが、コンパクトなブロックを敷くフランスに対して、相手陣内では効果的に縦パスが入らず、揺さぶり切れない。さらに、守備の局面では序盤のようにプレスが嵌らず、ボールの奪う位置は自陣の深い位置に。

先制点以降は決定機に至らずも、のらりくらりのゲームコントロールで以降もフランスの時間帯が続くが、オランダも前半半ばを過ぎて決定機を創出。27分、右でうまくニアゾーンを取ったダンフリースのプルバックを中央でフリーのフェールマンが右足で狙うが、ここは大きくふかしてしまう。さらに、直後にはシャビ・シモンズが個人技でペナルティアーク付近まで運んで右足を振るが、これも枠を捉え切れない。

その後、ヴェグホルストの負傷でマレンを投入したオランダは、前半終盤にかけて攻勢を強めたが、シャビ・シモンズやハルトマンの枠内シュートはGKメニャンに難なくセーブされ、前半の内に追いつくことはできなかった。

迎えた後半、デ・ローンを下げてヴィーファーというより攻撃的な中盤の選手を投入したオランダだったが、前半に続き出ばなを挫かれる。

53分、フランスは右サイドからコマンが上げたクロスが逆サイドに流れると、これを繋いでラビオとのパス交換でボックス手前左で完全に浮いたムバッペが狙いすました右足のシュートを放つ。ややドライブ回転のかかったボールがゴール右上隅の完璧なコースに突き刺さった。

またしてもムバッペに屈したオランダは、直後にフェールマン、アケ、マレンの鮮やかな3人の連携でゴールネットを揺らすが、ここはアケの抜け出しのタイミングでの微妙なオフサイドを取られてゴールは認められず。何とか早い時間帯に1点を返したいクーマン監督はイエローカードをもらっていたダンフリースを下げてA代表デビューのフリンポンをピッチに送り出した。

後半半ばから終盤にかけては逃げ切りを図るフランスに対して、オランダが攻勢を強めていく。その中で両ベンチも積極的な動きを見せる。デシャン監督はコマンとコロ・ムアニに加え、クラウスを下げてジルー、テュラム、A代表デビューのグストを投入。これに対して、クーマン監督はシャビ・シモンズとアケを下げてベルフワイン、A代表デビューのファン・デ・フェンを投入。

すると、この交代が試合を動かす。83分、相手陣内左サイドで仕掛けたハルトマンがベルフワインとのパス交換でボックス左に抜け出すと、角度のないところからニア下を抜く技ありの左足シュートを流し込み、デビュー戦でのゴールを記録した。

この直後にはムバッペにハットトリックのチャンスが訪れるが、ボックス手前で振り抜いた右足のシュートは惜しくもクロスバーを叩き、これで一気に試合の行方が分からなくなる。

その後、7分が加えられたアディショナルタイムを含めホームチームの攻勢が続いたが、フォファナの投入で守備を固めたフランスが狡猾に時計を進めて試合はこのままタイムアップ。

今大会初失点を喫したものの、頼れるエースの2ゴールで勝ち切ったフランスが、2位以内を確定させてユーロ2024本大会行きを決定した。

一方、敗れたオランダは今節アイルランド代表に勝利したギリシャに抜かれ、3位に転落。消化試合は1試合少ないものの、次節の直接対決をよりプレッシャーのかかる状態で戦うことに。

© 株式会社シーソーゲーム