NZ、6年ぶり政権交代 国民党ラクソン氏、首相へ

14日、ニュージーランドの首都ウェリントンで、労働党の選挙イベントで話すヒプキンス首相(ゲッティ=共同)

 【オークランド共同】ニュージーランドで14日、総選挙(一院制、基本定数120)が投開票され、経済界出身のクリストファー・ラクソン氏(53)が率いる中道右派の野党国民党が勝利し、ラクソン氏が次期首相に就任することが確実になった。同国の主要メディアが一斉に報じた。政権交代は6年ぶり。

 国民党と右派ACT党の2党が過半数の61議席を獲得する見通し。物価高騰や住宅供給不足、凶悪犯罪増加への不満が直撃し、ヒプキンス首相(45)の中道左派の与党労働党は議席をほぼ半減させる可能性がある。

 ラクソン氏はこの日夜、オークランドで支持者を前に「皆さんが変化のために投票してくれた」と勝利宣言した。

 1月に首相を電撃辞任したアーダン氏を引き継いで選挙に挑んだヒプキンス氏は敗北を認め「ラクソン氏に電話で祝意を伝えた」と述べた。

 ラクソン氏は英ユニリーバ幹部やニュージーランド航空トップを歴任。3年前に政界入りしたばかりで新人議員ながら国民党党首に選ばれた。民間の発想を取り入れた政府支出の無駄削減や中間層への減税などを訴えた。

14日、ニュージーランド・オークランドで総選挙の投票をする男性(共同)
9月、ニュージーランド・オークランド郊外の工場を視察する国民党のクリストファー・ラクソン党首(左)
14日、ニュージーランド・オークランドで、支持者の前で勝利を宣言する国民党のラクソン党首(共同)

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