本県水稲「平年並み」 23年作況、単収前年比5キロ減

 2023年の本県の水稲作柄概況(9月25日現在)について、東北農政局は13日、10アール当たり収量(単収)は前年比5キロ減の589キロとなる見込みで、県全体の作況指数は100の「平年並み」になると発表した。5~6月に日照時間が少なかった最上は98の「やや不良」だった。県内では出穂期以降の高温の影響で、登熟が進んだ一方、白く濁る「白未熟粒」が散見されると指摘した。

 県内35市町村の水田計320地点を調べた。最上以外の作況指数は村山101、庄内99、置賜100で、いずれも平年並み。県全体の単収見込みは青森(614キロ)、長野(613キロ)に次ぐ収量となっている。県内4地域の予想単収を22年産の確定値と比べると、村山618キロ(前年比5キロ増)、庄内584キロ(同13キロ減)、置賜594キロ(同9キロ増)、最上556キロ(同14キロ減)。

 穂の数や全もみ数は5~6月の日照不足などの影響で「やや少ない」地域が目立ったものの、もみの肥大状況など、成熟度合いを示す登熟は、出穂期以降に高温となり、日照時間も多かったため順調だったとみられ、平年並み以上を見込んでいる。

 東北農政局の調査で使う選別用ふるい(目幅1.7ミリ)とは別に、生産現場の実態に即し、生産者が出荷時に使用する網目が大きめ(同1.9ミリ)の選別用ふるいに通した場合の予想単収は県全体で564キロとなり、村山585キロ、庄内558キロ、置賜573キロ、最上533キロ。

 23年産作付面積は飼料用の青刈りを含め前年比500ヘクタール減の6万7400ヘクタール。このうち主食用の作付面積は300ヘクタール減の5万2400ヘクタールで、予想収穫量は4400トン減の30万8600トンとなる見込みだ。

© 株式会社山形新聞社