読経、焼香…供養するのは「いも」 サツマイモの日に川越の寺社で「いも供養」 生産者、菓子業者など参列

いも供養では、川越さつまいも地蔵尊に感謝の祈りをささげた=13日、埼玉県川越市菅原町の妙善寺

 「サツマイモの日」の13日、川越さつまいも地蔵尊を祭る埼玉県川越市菅原町の妙善寺で、いも供養が行われた。法要はサツマイモを使った菓子を製造する市内の業者などでつくる川越サツマイモ商品振興会が主催。関係者らが参列し、実りの季節を迎えたサツマイモの恵みに感謝した。

 いも供養は地蔵尊が誕生した1995年から毎年10月13日に営まれ、今年で29回目となる。サツマイモの日は、川越イモの保存活動に取り組む川越いも友の会が87年に制定した。現在は、全国的にも記念日として知られている。

 秋晴れの下、地蔵尊には収穫されたばかりのサツマイモや加工した菓子が供えられ、中島亮阿住職(58)が読経。参列者が焼香を行った。

 市内の生産農家戸田大輔さん(40)は「猛暑と少雨でサツマイモの生育が1カ月ほど遅いが、よく実ってくれた」と胸をなで下ろす。同振興会の神山正久代表(68)は「切磋琢磨(せっさたくま)してサツマイモの菓子や料理を作り続け、川越イモの文化を残したい」と誓った。

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