青森県内、迫るインフル流行期 例年より早期化、46都道府県はすでに「流行」

 県が13日に公表した感染症発生情報の週報によると、県内で直近1週間(2~8日)に報告があった季節性インフルエンザの感染者数は、1定点医療機関当たり0.78人となり、全県で流行期入りの基準となる「1人以上」に近づいている。今シーズンは、青森県を除く46都道府県が既に流行期入り。例年と比べると、流行が早まっている。

 県内60カ所の定点医療機関が報告したインフルエンザの感染者数は、直近1週間合計で47人、1定点当たり0.78人で、前週(感染者数29人、1定点当たり0.48人)より増えた。保健所管内別の6地域全てで、感染が確認されている。

 厚生労働省が13日に発表した全国の感染状況によると、1定点当たりの感染者数は青森県が最も少ない。全国平均は9.99人で、沖縄県が最も多い30.85人となっている。

 新型コロナウイルス感染症が拡大する前は、青森県のインフルエンザ流行入りは11、12月ごろのシーズンが多かった。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「青森県の流行期入りが全国の中で遅いのは、例年通りの傾向」としつつ、「全国的には、新型コロナ前より10週程度ペースが速まっている」と解説。新型コロナ対策によってインフルエンザ感染の少ないシーズンが続いた結果、社会全体のインフルエンザに対する免疫が弱まり、流行の早期化につながっているとみられる。

 県は手指衛生や、せきエチケット、予防接種などの対策に注意を払うように呼びかけている。

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