青森県内コメ作況「やや良」 9月25日現在、前回調査から1段階アップ 好天で登熟進む

 東北農政局青森県拠点は13日、2023年産県内水稲の作柄概況(9月25日現在)を発表した。コメの出来具合を示す作況指数(平年=100、ふるい目幅1.9ミリベース)は、県全体が102で「やや良」の見通し。水田での実測を行わず気象データなどに基づく前回調査時(8月15日現在)の「平年並み」から1段階引き上げた。出穂後に好天が続いたことで、登熟(もみの中の実の成長)が順調に進んだ。

 6月下旬と7月中旬の日照不足の影響で全もみ数が平年よりやや少なかったものの、出穂期の7月下旬以降は気温が高く、日照時間が長い日が続いたことで、登熟が良好に推移。地帯別の作況指数は青森(青森市と東郡)、津軽、南部・下北のいずれも102だった。

 10アール当たり予想収量(ふるい目幅1.7ミリベース)は県全体が22年産実績より20キロ多い614キロ。地帯別では青森が599キロ、津軽635キロ、南部・下北571キロだった。

 青森県でも、記録的猛暑による品質低下で落等(2等米以下)が懸念されているが、3等米までを収量に算定する今回の作柄調査では品質への影響は明らかになっていない。県産米の1等米比率は今月末にも1回目の発表がある見通し。

 同拠点の担当者は「地域差はあるが、高温の影響は全国的に存在している。本県でも、今後の調査で(3等米より劣る)規格外に落ちてしまうコメが出てくれば、収量に影響が出る可能性はある」とした。

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