ワールドシリーズに進む2チームは? リーグ優勝決定シリーズ展望

各リーグのチャンピオンを決めるリーグ優勝決定シリーズがいよいよスタートする。アストロズとレンジャーズが対戦するア・リーグは日本時間10月16日、フィリーズとダイヤモンドバックスが対戦するナ・リーグは同17日に初戦を迎え、4勝先取の最大7試合制で行われる。アストロズとフィリーズが勝てば、ワールドシリーズは昨季の再戦となるが、ここまでプレーオフ5戦5勝のレンジャーズとダイヤモンドバックスの勢いも侮れない。ワールドシリーズに駒を進めるのはどの2チームだろうか。

第1~2シードとして地区シリーズから登場した4チームのうち、唯一リーグ優勝決定シリーズ進出を果たしたアストロズ。これでリーグ優勝決定シリーズ進出は7年連続となった。プレーオフの経験値は4チームのなかで飛び抜けており、ホセ・アルトゥーベ、アレックス・ブレグマン、ヨーダン・アルバレス、ジャスティン・バーランダー、ライアン・プレスリーら主力選手が要所で実力を発揮。レギュラーシーズンで期待を裏切ったホセ・アブレイユがここにきて調子を上げているのも頼もしい。

しかし、ア・リーグ2位の99勝を挙げたレイズ、同1位の101勝を挙げたオリオールズを連続スイープで撃破したレンジャーズの勢いは侮れない。打線はコリー・シーガーやアドリス・ガルシアといった主力選手だけでなく、エバン・カーターとジョシュ・ヤングの新人コンビも躍動。投手陣はジョーダン・モンゴメリーとネイサン・イオバルディの2本柱が安定した働きを見せ、リーグ優勝決定シリーズからはサイ・ヤング賞3度のマックス・シャーザーも戻ってくる。レギュラーシーズンではアストロズに4勝9敗と大きく負け越しており、相性の悪さだけが気になるところだ。

昨季のナ・リーグ王者、フィリーズは投打とも充実。ブライス・ハーパーを筆頭に、トレイ・ターナー、ニック・カステヤノス、ザック・ウィーラー、アーロン・ノラといった主力選手たちが実力を遺憾なく発揮している。地区シリーズではレギュラーシーズンで14ゲーム差をつけられたブレーブスとの力の差を全く感じさせず、昨季と同じ3勝1敗で地区王者を撃破。本拠地シチズンズバンク・パークの大声援を受けて勢いに乗っており、ワールドシリーズ制覇の本命に挙げる声も多い。

第6シードから勝ち上がってきたダイヤモンドバックスは、レンジャーズ同様にワイルドカード・シリーズを2連勝、地区シリーズを3連勝で突破。特にレギュラーシーズンで16ゲーム差をつけられたドジャースをスイープで撃破したことは、選手たちの自信につながったに違いない。ポイントは敵地での戦いとなる最初の2試合。フィリーズがウィーラーとノラ、ダイヤモンドバックスがザック・ギャレンとメリル・ケリーという2本柱同士のマッチアップが予想されるが、ここで1つでも勝つことができれば、番狂わせを起こす可能性は一気に高まるだろう。

ちなみに、MLB公式サイトのマイク・ペトリエロ記者によると、プレーオフ初戦から5連勝したチームは、今年のレンジャーズとダイヤモンドバックスが史上10チーム目と11チーム目。過去9チームのうち8チームはワールドシリーズ進出を果たしているという(唯一ワールドシリーズに進めなかった2020年のブレーブスは同じく5連勝スタートだったドジャースにリーグ優勝決定シリーズで敗れた)。このジンクスが勝つのか。それとも昨季のリーグ王者が今季も実力を見せつけるのか。リーグ王者を決める戦いがいよいよスタートする。

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