善意の着物 住民に譲渡 真備でイベント、180点並ぶ

お気に入りの着物や帯を探す来場者

 西日本豪雨(2018年7月)の被災地・倉敷市真備町地区のために全国から寄せられた善意の着物を住民に譲渡するイベントが14日、まびいきいきプラザ(同町川辺)であり、100人以上が訪れた。

 会場には色鮮やかな訪問着や帯など約180点が並び、来場者は帯と組み合わせたり、全身鏡の前で羽織ったりして好みの着物を持ち帰った。

 豪雨で大切にしていた振り袖や留め袖が泥水に漬かるなどし、処分したという近所の女性(70)は「この日を楽しみにしていた。すてきな品々をもらえてうれしい。金婚式の時に着られたらいいな」と声を弾ませた。

 豪雨時に川辺地区まちづくり推進協議会長だった横溝哲さん(88)=同市=が、発生5年を機に被災者を元気づけようと企画。横溝さんは「皆さんの喜ぶ姿が見られて良かった。一人でも多くの住民に笑顔が戻るよう活動に取り組んでいきたい」と話した。

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