『青空レストラン』酷暑でも豊作! 国立大学で生まれた奇跡の米『ゆうだい21』の正体に迫る

タレントの野呂佳代が14日放送の『満天☆青空レストラン』に出演。MCの宮川大輔とともに、栃木県宇都宮大学で栽培されている今年イチオシの米『ゆうだい21』を生産する名人を訪ね、その開発秘話に驚きの声を上げた。

この日の名人は、14年前に宇都宮大学農学部を卒業し、現在は大学職員の森島さん。宇都宮だけに「ギョウザしか思い浮かばない、ギョウザ一点張り」と食材を予想した野呂に対し、名人が「今日の食材は新米になります」と発表すると、「ワーイ!」と笑顔を見せた。

日本初、国立大学で開発された『ゆうだい21』

今回の極上食材は、“日本初”国立大学で開発された今年イチオシの米『ゆうだい21』。まだ知名度は低いが、大粒で甘く、特にその粘りはコシヒカリの約5.5倍にもなる究極のモチモチ米。近年、日本最大級の米の品評会でそのうまさが評判になるほど、味には折り紙付きだという。

様々な品種の稲を試験栽培し、品質の向上や生産性を高める研究を行う宇都宮大学が持つ広大な農場・宇都宮大学農学部研究圃場(ほじょう)を訪れた宮川は、実った稲を見つけ「これが『ゆうだい21』ですか?」と質問。すると名人は「はい! 実は『ゆうだい21』はこの研究圃場で偶然生まれた品種なんですよ」と答え、「狙って掛け合わせて作った稲ではないってことですか?」と驚きの声を上げた宮川。

『ゆうだい21』の開発秘話に驚いた宮川大輔

著名なブランド米は、優秀な品種を掛け合わせて作られることが多いが、『ゆうだい21』は米の研究の中で偶然生まれた、何が交配したかも不明な謎に包まれた品種。米の権威である宇都宮大学・前田忠信 名誉教授が多くの品種を育てていた研究農場で、偶然見つけたたった1株の巨大な稲に、“これを育てれば見たこともないような米ができるのでは”と直感で将来性を感じ、20年かけ選抜栽培を繰り返し品種登録。そんな教授の教え子だった名人は『ゆうだい21』を全国に広めるため、大学でさらなる研究に励んでいるという。

名人が「穂が大きいのわかりますか?」とたずねると、「わかります。粒のつき方がすごいですね」と思わず声を上げた宮川。コシヒカリの1.2〜1.5倍ぐらいのもみの量で、さらにコシヒカリより10cmほど高く育つといい、巨大な稲の体で土壌の養分をたくさん吸収し、大きな葉で太陽の光を多く取り入れエネルギーに変える力があるという。

『ゆうだい21』を研究し続けている宇都宮大学の皆さん

宮川が「今年はどうなんですか? 暑すぎたんですか? 豊作ですか?」と尋ねると、「豊作ですね。『ゆうだい21』は暑さに強いので、近年お米を作りづらい気候になってきているので、暑さに強い品種というのが求められてるんですよね」と答えた名人。今年の夏のような酷暑でも強くたくましく育つ『ゆうだい21』は、温暖化が進む今、21世紀を担う品種になると期待されている。

写真提供:(C)日テレ

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