ヤマハ、クアルタラロがスプリントで上位争いを展開も「マルティンにはついていけなかった」/第15戦インドネシアGP2日目

 マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで開催されている2023年MotoGP第15戦インドネシアGP。10月14日にMotoGPクラスの予選とスプリントレースが行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは予選で4番グリッドを獲得し、スプリントレースを5位で終えた。フランコ・モルビデリは予選15番手、スプリントは15位で終えている。

 プラクティスでトップ10を獲得してQ2ダイレクト進出を果たしたクアルタラロ。予選Q2では、1ラップ目で1分31秒420を記録して5番手。その後の2ラップで3番手まで上がってからピットに戻り、フロントロウ確保を目指して2度目の走行を開始した。

 さらにタイムを更新し、全9ラップ中8ラップ目に1分30秒516のベストタイムを記録。フロントロウは逃すも、トップから0.538秒差の4番手で予選を終えた。

 プラクティスで15番手だったモルビデリはQ1に挑むと最初の走行で1分30秒877を記録し、トップに0.164秒差と迫る2番手となる。

 ピットに戻りタイヤを交換して2度目の走行をスタートすると、全9ラップ中7ラップ目で1分30秒729まで更新。しかし、Q2進出の条件となるトップ2をキープすることはできず、トップから0.346秒差の5番手でセッションを終了。総合15番手で予選を終えた。

 インドネシアGPのスプリントは暑くタフな戦いとなる。

 クアルタラロは4番グリッドから絶好のスタート。3番手で1コーナーに進入し、ポジションを守ってオープンングラップを終了する。

 しかし、トップ2台のペースについて行くことはできず、少しずつ水を開けられるうちに後続の数台が差を詰めてくる。懸命に追撃を抑えようとするも、2ラップ目にホルへ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、6ラップ目にはマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)に先行を許して5番手に後退。その後は単独走行の状態となり、最終的にトップから3.121秒差の5位でチェッカーを受けた。

 グリッド5列目スタートのモルビデリは、やや出遅れてポジションダウン。その後3台の転倒により15番手に復帰し、集団の真ん中で奮闘しながら一時14番手に浮上する。

 5ラップ目と6ラップ目は状況が一転し、モルビデリは17番手に後退して集団からも離されてしまう。しかし9ラップ目にポル・エスパルガロ(GGASGASファクトリー・レーシング・テック3)が順位を下げ、最終ラップでジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)が転倒したことで、もう一度15位を取り戻してチェッカー。トップとの差は23.331秒だった。

 この結果、クアルタラロは合計116ポイントでランキング10位、モルビデリは合計77ポイントでランキング12位をそれぞれキープ。モンスターエナジー・ヤマハMotoGPは合計193ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計136ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。

ファビオ・クアルタラロ(予選:4番手、スプリント:5位)
「上位争いに加わり、トップ選手たちと一緒に走るのはいつでもいいものだよ。残念ながら彼らとバトルはできなかったが、そうした状況のなかでも冷静さを保ち、100%の力を発揮しなければならない。それが今日の戦い方だった。(優勝した)ホルヘ・マルティンに何とかついて行きたかったが、彼のほうが速かったので、戦えるかどうかよりも、いつ逃げられるかの問題だった」

フランコ・モルビデリ(予選:15番手、スプリント15位)
「Q2に直接、進出できなかった時点で、今回は大失敗だった。昨日はコンマ3秒差、今日はコンマ2秒差でチャンスを逃してしまった。Q1で出したタイムは、Q2では6番手に当たる。もしもQ2に行っていれば6番グリッドからスタートできたのに、実際には15番グリッドになってしまった。この暑さのなかで14台も前に走っているから、僕にできることは多くはないよ。タイヤの温度も異常なほど高くなり、非常に難しい状況だった」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第15戦インドネシアGP2日日
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第15戦インドネシアGP2日日
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第15戦インドネシアGPP2日日
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第15戦インドネシアGPP2日日

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