秋空の下、響く祭りの音…小江戸を巡る豪華な山車 「蔵の町と山車の両方楽しめる」川越まつり、きょうまで

蔵造りの町並みを進む山車=14日、埼玉県川越市元町

 ユネスコ無形文化遺産で国指定重要無形民俗文化財の川越まつりが14日、埼玉県川越市の中心市街地で開幕した。今年は18台の山車が参加。穏やかな秋の空気に包まれた蔵造りの町並みを、豪華な装飾を施した山車が引き回された。

 毎年10月14日に行われる川越氷川神社の例大祭の付け祭りとして、約370年の歴史がある。川越藩主松平信綱が江戸時代の1648(慶安元)年、同神社にみこし、獅子頭などを寄進したのがきっかけとなり、51(同4)年に開始。新型コロナウイルス感染拡大のため3年ぶりとなった昨年は、山車同士がはやしを競う曳(ひ)っかわせなどに感染防止対策の制限を設けたが、今回はコロナ禍前とほぼ同じ開催方法に戻った。

 4年ぶりに訪れたふじみ野市の会社員田中敏朗さん(60)は、「以前と同様に行われるようになって良かった」と笑顔。妻で会社員の雅子さん(56)も「蔵の町と山車の両方を楽しめるのが魅力」と話した。祭りは15日まで。

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