首相「持続的賃上げ実現」 立民「物価高に後手対応」

衆院長崎4区補欠選挙候補者の街頭演説に集まった人たち=15日午後、長崎県佐世保市

 衆院長崎4区と参院徳島・高知選挙区の統一補欠選挙(投開票22日)は最後の日曜日となった15日、与野党幹部らが選挙区に入り、舌戦を繰り広げた。岸田文雄首相(自民党総裁)は「持続的な賃上げを実現する」と月内に策定する新たな経済対策をアピール。立憲民主党の枝野幸男前代表は政権の物価高対応を「大きく後手に回っている」と批判した。

 首相は長崎県佐世保市で街頭演説し「物価を超える賃上げを実現し、持続できる経済を来年につなげるために大規模な経済対策をまとめる」と強調。子育て政策やデジタル化を切り口に地方活性化に取り組むと説明した。

 同県西海市では、農政の基本方針となる「食料・農業・農村基本法」を来年改定する政府方針に触れ「未来へ持続できる農林水産業の形をつくっていく」と語った。

 枝野氏は佐世保市の演説で「多くの皆さんが物価高で苦しんでいるが政府は4カ月間、国会を開かなかった」と指摘。補選の野党側の勝利が「物事を動かす大きなきっかけになる」と主張した。

衆院長崎4区補欠選挙の「ラストサンデー」を迎え、候補者の街頭演説会場で気勢を上げる人たち=15日午後、長崎県佐世保市

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