10月15日、2023年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦 第55回 MFJグランプリ スーパーバイクレースin鈴鹿のJSB1000クラス レース2が三重県の鈴鹿サーキットで行われ、水野涼（Astemo HondaDream SI Racing）が優勝を飾った。2位は岡本裕生（YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2）、3位は亀井雄大（YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN）となっている。
最高峰クラス今季最後のレースは昨日よりも2周多い17周の周回数が設定された。昨夜から朝まで降り続いた雨の影響は薄くなっていたものの、強めの風が吹き付けていた。
土曜日のレース1で転倒した中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）は欠場のため、岡本裕生（YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2）がポールポジションの位置からスタートとなった。
ホールショットを奪ったのは昨日初優勝を飾った水野だった。しかし、すぐに岡本裕生（YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2）がトップに浮上。この2台に名越哲平（SDG Honda Racing）が加わってトップ争いを開始する。
オープニングラップを制したのは名越。後方では清成龍一（TOHO Racing）と秋吉耕佑（MurayamaUnso.Honda Dream.K.W）が転倒と激しい展開。これで3周目にセーフティーカーが導入される。
5周目終了時点でセーフティカーがコースを離れてリスタートし、水野がトップ、名越が2番手で始まる。水野と名越は順位を入れ替えながらの激しいバトルを開始。そして、この2台をねらう岡本。
8周目に名越がオーバーランで4番手にポジションダウン。これでトップ争いは水野と岡本の一騎打ちに。名越は亀井雄大（YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN）と表彰台争いに移行。
11周目に岡本が水野の前に出るが、水野は背後にピタリとつけて周回を重ねていく。残り2周でデグナーカーブで降雨を示す旗が降られるがそのままレースは続行。そして最終ラップ、ヘアピンで水野が岡本の前に出る。
岡本はクロスラインで首位奪回。最終シケインでサイド・バイ・サイドのバトルに発展する。そして岡本はコースアウトしてショートカットする形となってしまう。これで岡本がトップ、水野が2位でチェッカーを受けた。しかし、岡本がショートカットしたことで水野が優勝、岡本は2位という最終リザルトで決着となった。そして、亀井がヨシムラ移籍後初の表彰台を得た。
■水野涼／Astemo HondaDream SI Racing（レース2：優勝）
「まずは昨日に続き優勝することができてうれしいです。セーフティーカー（SC）が入り、自分が履いているタイヤはSC解除後すぐにペースを上げることは難しいだろうと思ったので、早めに名越選手を抜き自分でペースを作る作戦を取りました」
「思ったよりも前でペースを作ることができず、結果、岡本選手に抜かれてついていくのがやっとという状況でした。でも自分にはブレーキングにアドバンテージがあると思っていたので、最後に勝負しようと思っていました。今日の優勝も複雑なところはありますが、優勝は優勝として喜びたいです」
■岡本裕生／YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2（レース2：2位）
「昨日のレースからいろいろありましたが、その中でチームがしっかりマシンを仕上げ、体のケアも含めて支えてくれました。朝のウオームアップ走行から走らせてくれたスタッフに感謝しています。その部分はよかったのですが、レース内容としては難しい部分がありました」
「初めてのSCで、SC明けのペースの上げ方がつかめずに苦戦しました。最終ラップも最終的に追い負けてしまった形で悔しいです。これは来年の開幕戦まで引きずる悔しさかなと思います。今日は中須賀さんの分も真ん中に上がりたかったです」
■亀井雄大／YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN（レース2：3位）
「チームを移籍し、初表彰台まで1年かかってしまいました。シーズン初めは目標からほど遠い成績で、去年までのタイムも更新できずに病みそうな時期もありました。でも関係者含め応援してくれる方々が励ましてくれて、ここまで1年かかりましたが表彰台に乗れてよかったです。今日も皆さんの声援のお陰で名越選手に競り勝つことができました」
