〈富山グラウジーズ・Bリーグ〉猛追も初白星お預け 長崎に83―94

第3クオーターでシュートするブバ=富山市総合体育館

  ●リード奪えず

 バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の富山グラウジーズは15日、富山市総合体育館で長崎ヴェルカと対戦し、83-94で敗れた。後半立ち上がりに連続13得点し、一気に2点差まで迫る猛追で会場を埋めた4034人を盛り上げたが、リードは一度も奪えず、ホーム開幕節での今季初勝利とはならなかった。長崎の馬場雄大(富山市出身、同市奥田中、富山一高OB)は前日に続いて好プレーを見せ、地元ファンを沸かせた。

 富山はエージェー・エドゥ、伊藤駿、上田隼輔、ノヴァー・ガドソン、イヴァン・ブバが先発。前半は連係が乱れる場面があり、41―56で折り返した。

 第3クオーター序盤は、前半の悪いムードから一転、エドゥ、上田、ブバの活躍で追い上げたものの、流れを維持できず、徐々に相手に点差を広げられた。

 ブバがチーム最多の25得点、17リバウンドの2部門で2桁の「ダブルダブル」を記録した。

 高岡大輔ヘッドコーチ(HC)は、守備から速い展開で得点できた第3クオーターの猛追の場面や、チームとしてアシスト数が増えてきている点を挙げ「敗戦ではあったが、ポジティブな要素」と振り返った。

 2季ぶりに富山に復帰し、献身的なプレーでファンを沸かせた宇都直輝は「勝つことで恩返ししたかった」と話し、次戦でのさらなる活躍を期した。

 ホーム開幕節は2戦とも前売りチケットが完売。各日用意した当日券100枚も売り切れた。

 次節は20、21日、川崎市とどろきアリーナで川崎ブレイブサンダースと対戦する。

  ●地元凱旋の2連戦 馬場「最高だった」 攻守に躍動、ダンクも

 馬場は勝負所を押さえるプレーで富山の初白星を阻んだ。19分29秒の出場で15得点。富山のミスを見逃さずボールを奪って豪快にダンクシュートを決めるなど攻守で躍動し「地元でプレーできて最高だった。アウェーだけどホームのようで、やっていて楽しかった」と2連戦を振り返った。

 試合後の会見で、5季ぶりの復帰となったBリーグについて「レベルは上がっている」と答えた。グラウジーズはタレントのある日本人選手がそろっていると分析し「きっかけをつかめば良いチームになる」と語った。

 今夏のワールドカップ(W杯)では、日の丸を背負う責任を知った。「個人のスキル、フィジカルを磨いていくことで、日本代表の力になっていければいい」と話した。Bリーグでは自身の走力、身体能力を生かすだけでなく、新しいプレーにもどんどん挑戦していくとし「ひと味違った馬場雄大を見てもらいたい」と意欲を見せた。

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