〈カターレ富山・J3〉終了間際痛恨の失点 沼津に1―2、勝ち点逃す

終了間際に決勝点を奪われ、試合後に下を向く富山の選手=富山市の富山県総合運動公園陸上競技場

  ●J2昇格圏復帰ならず

 明治安田生命J3第31節(15日)3位のカターレ富山は富山市の富山県総合運動公園陸上競技場で11位のアスルクラロ沼津と対戦し、1―2で敗れた。今季初の3連勝を懸けて挑んだが、終了間際に勝ち越し点を許した。J2昇格レースが厳しさを増す中、2位の鹿児島ユナイテッドFCが敗れ、自動昇格圏復帰の好機だったが、貴重な勝ち点1まで逃し、鹿児島との勝ち点差は2のままとなった。

 富山は前半20分に先制点を奪われたものの、6分後にFWマテウス・レイリアがペナルティーエリア外から直接FKで同点とした。人壁を越える鋭いボールがゴール左に吸い込まれた。

 その後は得点機を逃し、引き分けかと思われた後半アディショナルタイム残りわずかに、こぼれ球を相手に押し込まれた。

 富山は22日、鳥取市のAxisバードスタジアムでガイナーレ鳥取と対戦する。

  ●青色の紙でエール

 会場の県総合運動公園は開園30周年を記念し、同日、応援グッズとしてカターレと同公園のロゴが裏表にそれぞれ入った新聞見開きサイズの青色の紙を来場者に配布。選手の入場時、サポーターはカターレのロゴが入った面をピッチに向け、エールを送った。地元プロスポーツチームを応援する富山経済同友会の取り組みも行われ、会員企業の社員ら約40人が駆け付けた。

  ●後半、積極カウンター 好機演出もゴール遠く

 試合終了の合図とともに、富山の選手たちはピッチでうなだれた。

 球への寄せが甘く、相手にペースを握られた前半。小田切道治監督は「消極的で戦えていなかった」と修正し、後半に臨んだ。カウンターから好機を再三演出し、シュート数とCK数は後半だけで相手の4倍となる8。相手に押し込まれても果敢に前に出続けたものの、ゴールが遠かった。

 後半から出場し、最多3本のシュートを放ったFW大野耀平は「最後まで勝ちを狙っていた。決め切れなかったことが全て」と唇をかんだ。GK田川知樹もこぼれ球から勝ち越しを許した場面で「(最初のミドルを)もう少し遠くにはじけば良かった」と悔やんだ。

 残り7試合。3位の富山にとって勝ち点2の背中を追う鹿児島と、追われる今治がいずれも負けたのが救いだ。DF大畑隆也は「次の試合で悪い流れを止め、これから全部勝つぐらいの気持ちで戦う」と強い口調で自らを奮い立たせた。

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