【朗報】大手ネット証券5社 新NISA口座での米国株の売買手数料を無料へ!日本株との違いは?魅力と特徴を解説

現在、各証券会社で米国株を取引する際は、約定代金により売買手数料が発生します。このような中、日本の大手ネット証券会社の5社(SBI、楽天、マネックス、松井、auカブコム)では、2024年1月から始まる新NISA (少額投資非課税制度)口座で、米国株を手数料無料で売買することができるようになります。


1単元から超有名株が買える!米国株の魅力

米国の主な株式市場はニューヨーク証券取引所とナスダックがあります。この2つを合わせると、約6,000兆円の時価総額で世界市場のシェアは約40%です。一方、東京証券取引所は約800兆円でシェアは約5%ですので規模の違いを感じざるを得ません(※)。

米国株は1単元から購入できる点が特徴です。誰もが知っているナイキ、ウォルト・ディズニー、コカ・コーラなどの企業の株が1万円程度で購入できるのが魅力的です。

個別銘柄は選びにくいと思う方はETF(上場投資信託)を選択するのもひとつの手だと思います。幅広い銘柄からピックアップしてパッケージになっているので比較的気軽に購入できるのではないかと思います。日本でも9月7日に指数に連動しない「アクティブ型ETF」が6本上場しました。

※参考 岡三証券「外国株式の魅力」 https://www.okasan.co.jp/marketinfo/knowledge/pdf/attractive_foreign_stock.pdf

日本株との違いは?

日本株との大きな違いは「ストップ高」や「ストップ安」という値幅制限が無い点です。その代わり、ニューヨーク証券取引所では、「サーキットブレーカー」という制度があり、株価が暴落または暴騰したときに一時的に取引を停止します。

S&P500指数の前日終値に対してどの程度下落したかによって、レベル1(7%下落)、レベル2(13%下落)、レベル3(20%下落)の3段階の売買停止措置がとられます。このような仕組みによって、投資家が冷静になるのを待ち、無謀な取引をさせないためのものという位置づけです。

取引時間は日本時間の夜10時30分~翌朝5時までです(冬時間は夜11時30分~翌朝6時、今年は11月6日から冬時間です)。昼休みなどの中断はなく、時間内は常に相場が動いています。

なお、NISA枠で米国株を売却して得た利益は、日本株と同様に非課税になります。ただし、米国でかかる10%の税は課税されます。また配当金にも同じく10%課税されます。米国株の売買ではドルを使い、証券口座で日本円と米ドルを交換する際には通常手数料がかかります。

株主の方を向いた米国企業に日本企業は対抗できる?

投資をするならば、大切なお金は、魅力ある銘柄に投資したいと思うのは当然でしょう。

そこで東証ではフォローアップ会議を開き、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」と称し、抜本的な改善策を模索するよう企業側に提案をしています。この働きかけに応じるように複数年単位で増配を決定した企業や所有する不動産を売却して株主還元を考えている企業も現れはじめています。

良くも悪くも株銘柄選びは人気投票的な部分があります。ひたすら内部留保を続けていては株主から好かれる企業になれるはずがありません。日本はバブル崩壊時に企業に対して銀行の貸し渋りが起こり、倒産が相次ぎました。多くの経営者たちが銀行に頼らずとも企業経営を続けていかなくてはならないと身に染みてしまい、その結果内部留保が頻発するに至りました。

一方、米国株は年間4回の配当金が主流です。米国の企業では、利益が出たら投資家たちと「双方で分け合う」という考え方が根付いていると感じます。

東証が促す「資本コストや株価を意識した経営の実現」は米国株と日本株が同じ土俵に上がり見劣りしないよう少しずつでも体裁を整えようとしている向きがあるようにも感じます。

人気があるもの(株)に手が伸びるのは世の常です。用心深くも賢い経営を行い、投資家にとって魅力的な日本企業がたくさん現れるよう心から願う気持ちです。

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