犬に『食事用テーブル』は必要なの？
結論からお伝えしますと、犬の『食事用テーブル』は使うのがオススメです！
リードや首輪のように「犬を飼う時の必須アイテム」という訳ではありませんが、食事用テーブル(餌台、食器台)を使うと犬は圧倒的に食事がしやすくなります。
もしテーブルを使用せずに食事をする場合、犬は床に置いた食器から餌を食べるために首をかなり低い位置まで下げなくてはいけません。そうすると食道が圧迫されてフードが喉につまりやすくなり、むせたり誤嚥したりする原因になってしまうのです。
また、首を下げ踏ん張った状態での食事は、犬の首や足腰にも負担がかかります。特に、床からの距離が遠くなる大型犬や中型犬、関節が弱くなっている高齢犬にはかなり辛い体勢だといえるでしょう。
パグなどの短頭種の場合は、短い鼻にフードや水が誤って入ってしまう恐れもあります。テーブル無しの食事は、犬にとって大きな負担になるのです。
一方、テーブルを使用した場合、犬は首を下げる必要がなく楽な体勢で食事をすることができ、誤嚥や関節への負担をなくすことができます。
犬が食事をしやすくなり、時には命の危険もある誤嚥を防ぐメリットがある食事用テーブルは使ったほうが良いアイテムだといえるでしょう。
犬の『食事用テーブル』を選ぶ３つのポイントと注意点
ここからは、犬の『食事用テーブル』を選ぶ時のポイントをご紹介します。
注意点についても触れていますので、選ぶ時の参考にしてください。
1.犬の体に合った高さの物を選ぶ
犬の食事用テーブルは、愛犬の体に合った高さの商品を選びましょう。
目安としては、犬の体高(地面から首の付け根までの長さ)からマイナス10cm程度が理想的だといわれています。犬の胸元に食器がきて、立った状態で首を少し下げるだけでフードに口が届けばOKです。
テーブルを買う前に、本や空き箱に食器を乗せて愛犬が食べやすい高さを調べておくと失敗が少なくなります。心配な方は、高さを調節できる商品を選ぶと安心です。
2.安定感があるものを選ぶ
犬の食事用テーブルは安定感がある物を選びましょう。不安定な物だと犬が倒してしまう恐れがあります。
ある程度の重さがある物や、4本脚など土台がしっかりしたテーブルを選んでください。
愛犬の性格や食事スタイルも考慮して選ぶことが大切です。
3.扱いやすい素材のものを選ぶ
犬の食事用テーブルは、商品によって素材が異なります。
よく使われる素材は次のとおりです。
- プラスチック
- 陶器
- 木
- ステンレス
プラスチックや陶器は丸洗いできて衛生的ですが、プラスチックは細かい傷がつきやすく犬が噛んでしまう可能性が、陶器は重さと割れやすい点が心配です。
ステンレスは傷がつきにくく洗いやすいですが、カチャカチャという金属音が苦手な犬もいるので注意しましょう。
音が気になる犬には木製のテーブルがオススメですが、濡れるとカビやすいのでお手入れはこまめに行わなくてはいけません。
それぞれメリット、デメリットがありますので、愛犬の性格やお手入れの手間を考えて選ぶようにしましょう。
まとめ
犬の『食事用テーブル』は絶対に必要という訳ではありませんが、使えば食事がしやすく、誤嚥や関節への負担を減らすことができます。
最近は商品のバリエーションも増え、お手入れがしやすい物やオシャレなデザインの物など、愛犬や飼い主さんのライフスタイルに合ったテーブルを買うことが可能です。
毎日の食事に使う物でもありますし、購入するか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考に、愛犬にぴったりの食事用テーブルを選んであげてくださいね。
(獣医師監修：寺脇寛子)
