阿部恵斗、自身初のST600チャンピオン「本当にホッとしているのと、嬉しさでいっぱい」/2023全日本ロード チャンピオン会見

 10月15日、三重県の鈴鹿サーキットで2023年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦 第55回 MFJグランプリ スーパーバイクレースin鈴鹿 ST600クラスの決勝が行われ、阿部恵斗(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)がST600クラスでチャンピオンを獲得した。レース後にはチャンピオン会見が開かれ、そこに出席した阿部が今シーズンの振り返りと王座獲得の喜びを語った。

 阿部は、2020年からST600クラスに参戦している20歳のライダーだ。2022年はST600クラスでは自己ベストとなるランキング3位で終えると、クラス参戦4年目の2023年は開幕戦もてぎで2位表彰台、第3戦SUGOのレース1では優勝と好調さを発揮していた。

 最終戦を迎えるまでの全5レースで1度の優勝、4度の2位表彰台を獲得し、第7戦岡山終了時点では105ポイントでランキングトップに立っていた。2位には、チームメイトでありライバルの西村硝(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)が今シーズン2勝を挙げ、阿部と15ポイント差で2位につけていた。

阿部恵斗(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)/2023全日本ロード第8戦鈴鹿 ST600

 そのためチャンピオン争いは最終戦での決着に。今回の鈴鹿で阿部は予選で5番手、西村は13番手とやや阿部が優勢な状況となった。決勝では序盤から激しいバトルが繰り広げられる中、阿部は落ち着いた走りを展開。3位表彰台を獲得してチャンピオンに輝き、自身では全日本ロードで初のタイトル獲得となった。

「今シーズンは全部表彰台に上ることは出来ましたが、やっぱり1勝しか出来ていないということが、自分の中ではすごく悔しいところです。全勝を獲りたい気持ちでしたが、なかなか難しくて……。でも初めてチャンピオン獲れたことは本当にホッとしているのと、すごく嬉しいのでいっぱいです」

「(印象に残ったレースは)全日本ロード以外になりますが、アジアロードSUGO大会のレース2ですね。1000分の1秒で負けたことは、レースをしていて初めてだったので、あんなに悔しい思いをするんだなというのがすごくありました。その時は自分がペースメイクしていて、完全に自分が勝てる状態だったのに、最後の最後にストレートでやられてしまったのがすごく悔しいです。ただ、まだシーズンはあるので、良い思い出にできるように頑張りたいと思います」

チャンピオン獲得の阿部恵斗(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)/2023全日本ロード第8戦鈴鹿 ST600
阿部恵斗(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)/2023全日本ロード第8戦鈴鹿 ST600
チャンピオン獲得の阿部恵斗(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)/2023全日本ロード第8戦鈴鹿 ST600
チャンピオン獲得の阿部恵斗(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)/2023全日本ロード第8戦鈴鹿 ST600

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