フォークグループ「アリス」のリーダーで、「チャンピオン」や「昴」など歌謡史に残る名曲を数多く手がけたシンガー・ソングライターの谷村新司(たにむら・しんじ)さんが8日、病院で死去した。74歳。大阪府出身。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を開く。
今年3月に急性腸炎の手術を受けて入院することになり、6月から開催予定だったアリスの全国ツアーを延期していた。所属事務所は「本人も回復に向けて頑張っておりましたので本当に残念に思います。とても穏やかな顔で旅立ちました」などと公式ホームページにコメントを掲載した。
1971年、神戸市のアマチュアバンドのサークルで知り合った堀内孝雄さんとアリスを結成。翌年レコードデビューし、矢沢透さんを加えた3人で活動を本格化させた。谷村さんと堀内さんがどちらもボーカルとギターを担当するスタイルで、フォーク路線から出発。「今はもうだれも」「冬の稲妻」「チャンピオン」などのヒット曲を連発し、70年代のニューミュージックを代表するグループとなった。