〈いしかわ百万石文化祭2023〉両陛下が作品展鑑賞 県立音楽堂、支援学校生徒と懇談

ミニ和傘を作るワークショップを見学される天皇、皇后両陛下=16日午前11時40分、金沢市の石川県立音楽堂

  ●午後、県立図書館へ

 いしかわ百万石文化祭2023(第38回国民文化祭および第23回全国障害者芸術・文化祭)の開会式出席のため石川県を訪問中の天皇、皇后両陛下は16日、金沢市の県立音楽堂で文化祭行事の一つ「きらめく個性!全国障害者作品展」を鑑賞された。両陛下は感性豊かな作品にじっくりと目を凝らし、「素晴らしいですね」と賛辞を送った。

 両陛下は作品展会場の県立音楽堂交流ホールを訪れ、作品を眺めながら、出展作家から説明を受けた。和傘の絵付けワークショップの様子も見学し、参加者と言葉を交わした。

 作品展では全国から寄せられた絵画や書道、写真、立体の約700点が並んでいる。代表して金沢市のイラストレーターの松元伸乃介さん(34)と母の聖子さん(62)、県立九谷焼技術研修所本科1年の高林真穂さん(26)が自身の作品の工夫などを伝え、両陛下は大きくうなずくなどして聞き入った。

 ワークショップ参加者との懇談では、県立明和特別支援学校の生徒8人がミニ和傘に絵付けをしている様子を見守りながら、一人一人に描いた物について尋ねた。最後は天皇陛下が全員に向けて「素晴らしい作品ですね」と声を掛け、「さようなら」と笑顔で手を振った。

 両陛下は午後に金沢市の県立図書館で「石川ゆかりの文学朗読劇」の稽古を見学後、小松空港から特別機で帰京する。

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