静大 “再編案” 撤回も…白紙撤回の可能性に浜松側は反対 静大・浜松キャンパス部局長ら会見

静岡大学と浜松医科大学の再編問題をめぐり、静大側で「白紙撤回を視野に入れた議論が進められている」として、静大・浜松キャンパスの部局長らが会見を開きました。

静岡大学と浜松医科大学は2019年に合意書を交わし、運営法人を1つに統合した上で「浜松地区の大学」と「静岡地区の大学」に再編することとなっています。しかし、静岡キャンパスの教職員に反対論が強く、学内の合意形成ができていないとして、2021年に計画が延期され膠着状態が続いています。こうした中、工学部などがある静岡大学・浜松キャンパスの部局長らが一同に集まり、急きょ会見を開きました。

(静岡大学 川田 善正 副学長)

「最近の学内の議論では合意書の白紙撤回をも視野に入れた議論が一方的に進められており、静岡大学の名誉および信用を大きく毀損する事態。静岡大学の発展の機会を喪失してしまうのではないか」

出席者によると、静岡大学の日詰学長は、合意書とは異なる「1大学2校」の再編案の検討を進めていて、18日に行われる学内の評議会に案を提出し静岡大学としての成案とした上で、今の再編案を「事実上 白紙」とする可能性があるということです。静大の新たな再編案が浜松医大に納得してもらえない場合に、再編そのものが白紙となる危機感から会見を開いたといいます。

(静岡大学 川田 善正 副学長)

「一度、浜松医大に1大学2校案を提示して、これは受け入れられないと言われている。それを成案として持って行っても、浜松医大は受け入れることはないだろう。(日詰学長は)その場合には、(再編の)白紙撤回を覚悟の上と言っている」

浜松キャンパスの部局長らは、再編案の「白紙撤回」に反対すると共に、合意書に基づいた統合・再編をするよう求めていくと話しました。

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