クマ被害増、捕獲目標を設定 北海道、春の駆除も区域拡大

 北海道は16日、ヒグマの保護と個体数管理に関する専門家らの検討会を開いた。生息数の増加によって農作物や人への被害が深刻化しているとして、暫定的に捕獲頭数の目標値を設定することを決めた。今年解禁した春の駆除についても捕獲可能な区域を拡大する方針。

 道によると、捕獲目標の設定は、生息数の推定値に幅がある上、地域によって個体数が異なるなど課題が多いため、検討会で議論し、具体化を図る。

 道内では本年度、ヒグマの目撃が急増し、人身事故も4件発生している。道は今年から2月~5月下旬の猟を制限付きで許可する「春期管理捕獲」を実施。これまで20頭を捕獲するなど、対策強化に取り組んでいる。

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